<スマートスタイル>センバツ平田 第3部 横顔点描/7 天野向陽内野手/重親直哉内野手 /島根
◇さえる判断出番見据え 天野向陽(あまの・こうよう)内野手(2年) 昨秋の公式戦では出番に恵まれなかったが、三塁コーチャーとして好判断を見せ、得点をサポートした。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 試合前のシートノックで、相手外野手の動きをじっと見つめていた。この姿勢が生きたのが2―1で勝利した県大会準々決勝の開星戦。八回、1死二、三塁で保科陽太(ひなた)主将(2年)が中前打を放つ。二塁走者の古川雅也選手(2年)を本塁へ突っ込ませるには微妙な当たりだったが、外野手の肩と古川選手の走力を瞬時に比較。自信を持って「回れ!」と指示、決勝点となる得点につなげた。 二塁守備のうまさはレギュラー選手に引けを取らない。「安定したグラブさばきと正確な送球で確実にアウトを」と甲子園での出番を見据える。 ◇明るくチームもり立て 重親直哉(しげちか・なおや)内野手(2年) 明るい性格でチームをもり立てるムードメーカーだ。昨秋の公式戦では試合に出られない悔しさを胸に秘め、ベンチから声を張り上げた。 親の転勤で松江市や江津市などで幼少期を過ごした。周囲になじもうとコミュニケーションを図るうちにいつしか「いじられ役」が定着。野球部でも同様で、合宿中には植田悟監督のものまねで仲間の笑いを取ったことも。 一方で「甲子園こそグラウンドで貢献したい」との思いは強い。身長180センチと長い腕を生かし、アウトコースのバッティングが得意。帰宅後も素振りに励むといい、「『手が出ないだろう』というコースでも、バットの芯に当てて強い打球を」と大舞台を心待ちにする。