アーセナルのインサイドMF、ウーデゴーとあとひとりは誰が最適解!? アルテタを悩ませる選択
意外なところでトロサールはどうか
現在プレミアリーグで3位につけるアーセナル。昨季ほどのフレッシュな勢いは感じられないものの、首位と勝ち点1差と好位置をキープしている。 昨季はほぼメンバーが固まっていたが、今季は新加入選手も増えたことで、昨季ほどメンバーが固定されていない。特にさまざまな選手が起用できるのが、[4-3-3]の2列目、左右のインサイドハーフだ。 現在は脳震盪を起こした影響で離脱しているが、このうち右のIHはマルティン・ウーデゴーがほぼ務めることになる。問題は左をどうするかだ。昨季はグラニト・ジャカがここを務めており、パフォーマンスも素晴らしかったためほぼ問題にはならなかったが、今季はここにデクラン・ライス、カイ・ハフェルツ、ファビオ・ビエイラなどを起用しており、人選は完全には定まっていない。 現在はジョルジーニョをアンカーに置き、デクラン・ライスがここを務めることが多くなっている。ライスは本来6番の選手だと思われているが、推進力やミドルシュートなど8番としての適性も思った以上に見せており、現状はこれが最適解なのかもしれない。しかしライスはボールをもらいに低い位置まで降りすぎる傾向もあり、攻撃的にいきたいときは他のオプションもほしい。 開幕から数試合起用されたハフェルツはパフォーマンスが批判された。ここのところオンザボールなどは改善が見られるようにも思えるが、決定的な仕事ができているとは言い難い。ウーデゴーを休ませている間は右のIHとして出場することがあり、どちらかといえば右のほうがやりやすそうだ。 ビエイラは序盤に良いパフォーマンスを見せたが、しだいに出場機会は減っていった。加えて、先日のレッドカードで現在は出場停止となっている。エミール・スミス・ロウもこのポジションができるはずだが、今季はカップ戦や途中出場などでウーデゴーの代わりに右IHに入る形が見られるのみだ。さらにオレクサンドル・ジンチェンコも本来この位置のプレイヤーだが、アーセナルではあくまで左SBであり、はじめからMFの役割を与えられたことはない。 MFではないが、面白いと思われるのはレアンドロ・トロサールだ。公式サイトではどのポジションが快適かという質問に対し、「それは難しい質問だ」としながらもさまざまなポジションでの起用に意欲を示している。 「左ウイングだったり、偽9番だったり、攻撃的MFだったり、これらすべてのポジションをトップでプレイすることはまったく気にしていない。それに対する明確な答えは持っていないよ」 「(子供のころは)10番として、昔の正統的な攻撃的MFのようにプレイしていたよ。あるいはストライカーとしてもね。ぼくは常にボックス内のゴールを決めるのに良い位置にいて、クオリティを保つように努めている」 英『football london.』は、トロサールが中盤の役割として検討されているかどうかは、現時点ではCFとして好調なためまだわからないと但し書きをつけたうえで、すべてのポジションが選択可能になれば間違いなくアルテタを悩ませるだろうとしている。細やかなボールタッチをもち、周囲とリンクできるトロサールの能力は中盤でも発揮されるはずで、中盤のポジション争いは面白いことになりそうだ。
構成/ザ・ワールド編集部