JPモルガン、20億ドル規模のリスク移転取引2件を検討-関係者
(ブルームバーグ): 米銀JPモルガン・チェースは資本規制の変更を前に、信用リスクを外部に移転するシンセティック・リスク・トランスファー(SRT)の2件の大型取引について投資家の反応を探っている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
詳細が非公開だとして匿名を条件に述べた同関係者によれば、JPモルガンは投資家と初期段階の交渉に入っており、2件のSRT取引は債券で約20億ドル(約3100億円)に上る可能性がある。少なくとも1件は社債ポートフォリオに関連しているという。関係者のうち数人は今年10-12月(第4四半期)に市場投入される見通しだと語った。
交渉は予備的で詳細は変更になる可能性もあるという。JPモルガンの広報担当者はコメントを控えた。
SRTでは銀行は通常、信用デリバティブも含む複数のローンにリンクした債券を発行する。投資家は10%を超える利回りも可能なリンク債に魅力を感じる一方で、発行体企業にとってはローン損失に対する防衛策の一助となる。SRTを通じてJPモルガンは信用リスクを事実上移転し、資産に対して規制で求められている資本額を引き下げることができる。
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原題:JPMorgan Mulls Two Synthetic Risk Transfers as Market Heats Up(抜粋)
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Allison McNeely, Carmen Arroyo, Esteban Duarte