フランス戦で勝利目前まで日本を牽引した河村。(C) Getty Images

　バスケットボール男子日本代表（世界ランク26位）は現地７月30日、パリ五輪第２戦でフランス代表（同９位）と対戦し延長戦にもつれ込む死闘を演じたが、90－94で敗れ大金星とはならなかった。ファンの間ではレフェリーの誤審が敗北を招いたという声が上がっており、特に終盤のフランス代表、マシュー・ストラゼルへの河村勇輝のファウルに疑問を呈する意見が多く上がった。 【画像】パリ五輪に挑むバスケットボール男子日本代表のメンバー12名を一挙紹介！ 　試合はフランスペースで進みながら、日本も八村塁や河村が得点を重ね大量リードは許さず、逆転する場面もあるなど一進一退の展開。第４Qに八村が２つ目のアンスポーツマンライクファウルで退場した後も河村、渡邉飛勇らがそれぞれ攻守で活躍を見せ、残り１分で84－80と勝利に大きく近づいた。 　しかし残り約10秒、ストラゼルが３ポイントラインの外側でボールをもらいシュートモーションに入った場面、河村が接近しながら右腕でチェックすると、左手が腰付近に接触したことも影響してかファウルに。ややフロッピング気味に放ったストラゼルの３ポイントシュートは決まりバスケットカウント。フリースローも沈められた。同点で延長戦に突入するも体力の限界を迎えていた日本代表は一歩及ばず、無念の敗戦となった。 　この結果にSNS上では審判のジャッジが勝敗を決めたとする声が多数。「世紀の誤審」がトレンド入りする事態となり、海外メディアからもこのジャッジに関して多くの批判が相次いだ。 　そのうちの１つ、リトアニアの専門メディア『BASKET NEWS』のフランス出身記者、ドナタス・ウルボナス氏は試合後の河村へ問題のシーンについてコメントを求めたところ、河村から「あれはファウルではなかったと思う」との回答があり、さらに「しかしストラゼルは素晴らしいシューター。難しいシュートだったが、彼はそれを決めた」と続けたという。 　また、渡邊雄太は「彼らが３点を決めたとしても、自分たちはまだ１点差でリードしていた。私たちが最もしていけないことはファウルだった。河村は素晴らしい仕事をしたと思いましたし、彼や誰かを責めるつもりはありません。フランス代表は素晴らしいプレーをした。彼らが東京五輪で銀メダルを獲得し、世界で最も偉大なバスケットボールチームの１つであるのには理由がある」と話したという。 　そして、男子バスケ日本代表指揮官のトム・ホーバスHCは「ファウルのようには見えなかったが、私は彼の背中の後ろにいたので、接触があったかどうかはわからなかった」とし、「ポイントガードが彼から離れようとしているように感じた。しかし、コールが下され、フリースローが決まり、延長戦に突入した、それが現実だ」と振り返った。 　日本代表はこれでグループフェーズ０勝２敗。８月２日、ブラジル代表との決勝トーナメント進出をかけた一戦に挑む。 構成●THE DIGEST編集部