能登半島地震、初の仮設住宅着工 115戸、避難2万4千人超
能登半島地震で被害が激しかった石川県輪島市と珠洲市で県が12日、仮設住宅計115戸の工事を始めた。発生から12日目で初の着工。1カ月後をめどに完成を急ぐ。道路の寸断で約2500人が孤立状態にある厳しい状況が続くが、自宅が被災した住民の生活再建に向けた動きが始動した。 【写真】トトロ岩、左耳崩落か 石川県・輪島の海岸
12日午前9時時点の死者は、県が災害関連死とした10人を含め215人となった。連絡の取れない安否不明者は38人。11日時点での避難者は計2万4038人に上る。 輪島市役所では仮設住宅の入居申し込みが始まり、市民が集まった。畠中久美子さん(63)は「仮設住宅で落ち着いた生活ができれば、余裕も出てくる。志を捨てないようにしたい」と話した。 仮設住宅は、災害救助法に基づき被災者が住宅を確保するまで自治体が無償提供し、原則2年入居できる。能登、穴水両町でも計60戸の建設を15日にも始める予定だ。 12日は輪島市の農村ふれあい広場など4カ所で着工。プレハブや木造の平屋建てで、単身やファミリー向けなど複数の間取りを用意する。