“真の「4G」”到来まであと数年──「LTE」と何が違うのか?
周波数の割り当ては3社まで
ただし、まだいくつかの懸念事項が残っており、そのひとつが周波数の割り当てに関するものです。総務省が今回割り当てる電波は3.4~3.6GHzの周波数帯ですが、3.4~3.456GHzはすでにテレビ局などの放送事業用に使われています。放送事業用に関しては最長で2022年11月30日までに他の周波数帯へ移行予定となっているものの、現時点で使えるのは約120MHz幅しかありません。一方、電気通信事業者として1Gbps以上の最大伝送レートを確保するには1社あたり40MHz幅が必要です。つまり、3社分しか割り当て枠が確保できないわけです。イー・アクセスがソフトバンクグループであることを含め、どのような割り当てになるのかが今後注目されています。 4Gの正式サービスがスタートすれば、ケータイ事情がまたひとつ大きな改革が生まれます。高速伝送レートを活かした高品位な動画配信はもちろん、ゲームアプリ本体や通信で使えるデータ量増加に伴うクオリティの向上、さらには今までにない新しいサービスの誕生なども期待できるでしょう。 4Gという新時代の幕開けまであと数年。今後もぜひその動向に注目していきたいところです。