『学マス』学園一の実力を誇る十王星南がついに実装! 「デザインでいちばん苦労した」という星南の誕生秘話を小美野Pと山本APに直撃
『学マス』こと『学園アイドルマスター』は、今年で19周年を迎えた『アイドルマスター』シリーズの最新作。2024年5月16日にサービスがスタートし、半年間で多くのプロデューサー(※『アイドルマスター』シリーズのファンのこと)を虜にしてきた。 【記事の画像(18枚)を見る】 ハーフアニバーサリーを迎える『学マス』において、新たなプロデュース可能なアイドルが実装される。その名は、十王星南。初星学園の生徒会長にして、“学園一のアイドル”と呼ばれる星南は、多くの生徒たちから慕われている。 果たして、星南はどのようにして誕生したのか。プロデューサーの小美野日出文氏とアシスタントプロデューサーの山本亮氏にインタビューを実施。貴重な設定資料とともに、星南実装の経緯や誕生秘話をうかがった。 ※本インタビューは10月中旬に実施しました。 ※本インタビューは11月7日発売の週刊ファミ通(2024年11月21日号 No. 1873)に掲載した内容に加筆、修正を行ったものです。 ※本記事では『アイマス』は『アイドルマスター』シリーズ全体、『学マス』はスマートフォンアプリ『学園アイドルマスター』の略称として使用しています。 『学マス』特集の週刊ファミ通(紙版)のご購入はこちら: 『学マス』特集の週刊ファミ通電子版のご購入はこちら: 小美野 日出文氏(コミノ ヒデフミ): 『学園アイドルマスター』プロデューサー。文中は小美野。 山本 亮氏(ヤマモト リョウ): 『学園アイドルマスター』アシスタントプロデューサー。文中は山本。 ふたり目の新プロデュースアイドルは星南! 新プランとともにゲームに登場 ――『学マス』がハーフアニバーサリーを迎えるということで、まずはサービス開始からの半年間を振り返ってみていかがでしょうか。: 小美野 :我々が想定していた以上のプロデューサーの皆さんに作品が届いていて、想像を超えた大きな反響をいただくことができました。サービス開始からずっとバタバタしているのが、正直な現状ではありますが。 ――うれしい悲鳴が上がっていると。 小美野 :本当に喜ばしいことだと思います。 『学園アイドルマスター』という新規のブランドをしっかりといい形でお届けしていくために、事前にいろいろ準備をしていて、約1年分の楽曲などをストックしながら開発運営を行ってきました。ゲームとしてはもちろん、それ以外の領域もしっかり準備ができていたので、これまでにご提供できている部分に関しては、我々も手応えを感じています。 ――周囲には、本作で久しぶりに『アイマス』のゲームを遊んでいる人や、初めて『アイマス』のゲームを遊んだという人が多いです。復帰勢や新規勢が一定数存在することは、実際に手応えを感じていますか? 小美野 :ありがたい話ではありますが、手応えとしてはけっこう感じています。 『学マス』にとって、『アイマス』シリーズのプロデューサーの皆さん、昔は遊んでいたけどいまは離れてしまった方、新規の方のいずれもすべて大事なプロデューサーになります。ちゃんと受け入れていただけるのか、サービスを始めるまでは心配でしたが、三者三様のいろいろなご意見をいただけてとてもうれしく思っています。 ――個人的には、衣装の反応が三者三様でおもしろいなと感じています。「懐かしい」といった声や、「これは何?」といった驚きの声もあって(笑)。 小美野 :そうですね。 『学マス』は、『アイマス』シリーズの作品ではあるので、これまでの伝統的なものは一部継承しつつ、新しいことにもチャレンジしていくという両面で開発や運営を進めています。いろいろ賛否はあると思いますが、先ほどお伝えした通り、僕たちはすべてのプロデューサーが大事な存在なので、できるだけいろいろなパターンを展開していくのがベストかなと考えています。 ――賛否といえば、衣装“温泉用水着”の実装された際、他媒体のインタビューで小美野さんが発言された「うちの清夏、そういうので売ってないんで」という言葉が切り取られて話題になりましたよね。おそらく、小美野さんの発言の意図とは違った伝わりかたをしている部分があるのかなという気がするのですが、改めてこちらについてご説明をお願いできますか? 話題になった温泉用水着衣装。 小美野 :当たり前ですが、アイドルたちにとってマイナスになる事はやらないという方針です。その前提で先ほどの発言に関しては、「見せたいのはそこじゃないです」という意味でお話しました。 当時のインタビューの流れとしては、清夏の水着衣装のデザインを監修したときに、大人っぽいセクシーな衣装のデザインがあがってきました。『学マス』はアイドルごとに見せたい方向性を決めていて、その方向性に合っているかどうかをしっかり考えたうえで楽曲や衣装などを制作しています。大人っぽいセクシーな水着は、清夏の年相応な感じや明るく健康的な方向を見せたいという意図と違っていたので、別のデザインを考えてもらいました。これは全アイドルで同じように対応しています。補足すると、路線を外れたものがダメなわけではないです。まだ運営初期の大事な時期にやる事ではないというだけです。 ただし、共通の衣装に関しては、全員分作る都合でどうしても許容の幅を広くとらざるを得ないというのはあります。もちろん、スカートの下にはスパッツを履かせるなど、守るべきラインは絶対に守るようにしています。 『キミとセミブルー』の楽曲で実装された清夏の水着衣装。 ――改めてのご説明ありがとうございます。そんな中で迎えるハーフアニバーサリーですが、いちばんの目玉は星南の実装だと思います。新たにプロデュース可能になるアイドルは、佑芽のつぎは美鈴かなと思っていたので、星南だとわかったときは驚きました。 小美野 :佑芽、美鈴、星南を新しいプロデュースアイドルとして実装することは、かなり前からスケジュールを立てていて、順番的なところでいうと、佑芽を最初に実装することは決まっていました。 そのうえで星南に関しては、現時点で星南自身についてはもちろん、ことねとの関係性の掘り下げが薄く、どんなキャラクターなのかわからないプロデューサーさんが多いと思います。星南がプロデュースアイドルになることで、どういう人物なのか、なぜことねをプロデュースしようとしていたのかがわかってきますので、美鈴よりも先行して実装することになりました。 ――ちなみに、これまで実装されたシーズン系の楽曲や衣装、パスで入手できた髪型などは、星南のような追加アイドルも対応する予定はありますか? 小美野 :もちろん対応します。いつ実装するかについてはまだ言えないため、続報を楽しみにお待ちいただければと思います。 ――期待しています! 星南の実装に併せて、センス、ロジックに続く3つ目のプランも登場するようですね。 山本 : “アノマリー”という新たなプロデュース方針を実装します。アノマリーのアイドルは、“指針”という新しい効果を持っていて、指針には、“強気”、“温存”、“全力”という3種類が存在します。これらを切り換えることでパラメータが伸びやすい、元気を溜めやすいなど、その指針のあいだにだけ発揮する効果や、指針の切り換えで発生する効果が現れる仕組みになります。 まずは、星南のSSR、SR、Rのプロデュースアイドルがアノマリーのアイドルとして登場する予定です。さらに、専用のスキルカードを併せて実装するなど、ほかにもアノマリーならではの新しい仕組みを考えています。センスやロジックの育成に慣れた方たちも、新鮮な気持ちで星南をプロデュースできると思います。 アイドルたちの中でもっとも難航した星南のデザイン ――せっかくの機会なので、星南の誕生秘話もお聞きしたいです。: 小美野 :星南は山本が担当していますが、もともと私が担当していたアイドルでした。厳密にいうと、咲季、手毬、ことねと、佑芽、美鈴、星南は最初に作っているんですよ。星南はかなり初期から練ってきたアイドルで、設定はいちばんスムーズに決まりましたが、キャラクターデザインはもっとも難航したのを覚えています。星南のデザインを考えてみたはいいものの、決めきれなかったので、ほかのアイドルのデザインが決まるまで一度置いておきました。 ――星南のデザインが難航した理由は? 小美野 :星南はカリスマ性があり、学園一のアイドルである以上、デザインでもナンバーワンに見えないとおかしいよねという話が出て。それでイラストレーターのへちまさんにいくつかデザインを組んでもらいましたが、いまひとつピンとこなかったんです。ほかのアイドルと比べて、この中でいちばん実力のあるアイドルは誰となったときに、全員が星南を選ぶデザインにしたくて時間をかけました。 ――星南のデザインを考えるうえで、とくに苦労したところはどこでしたか? 小美野 :制服のデザインですね。星南が着ている白い制服は、何度もリテイクをお願いしていろいろなパターンを作ってもらいました。じつは私服のデザインも考えたのですが、生徒会長が率先して私服はないよねと(苦笑)。 学園一のアイドルだと、ひと目見てわかるデザインを目指して完成した星南の設定資料がコチラ。こだわり抜いた制服デザインをじっくり鑑賞してほしい。 ――確かに(笑)。 小美野 :でも、制服だとアイドルたちの中で目立たせにくくて……。それでカリスマ性を感じられる白い制服にしてみましたが、白は圧力を感じさせる色でもあるので、いい塩梅に落とし込むのに時間がかかりました。 ――白を基調とした制服はかっこいいですよね。ほかにこだわったところは? 小美野 :いろいろこだわっていますが、髪の色も悩みました。ただの金髪だと、ほかのアイドルと見比べたときに学園一の風格が感じられなかったので、さまざまなパターンを試していただいて、金髪に赤いメッシュを入れました。このように、星南はとにかくデザインに苦戦したアイドルでしたね。考えたデザインのパターンは、いちばん多かったのではないかなと思います。 星南の表情の設定資料。金髪に赤いメッシュが入った髪型も要チェック! 山本 :アイドルの設定や方向性が決まっていたのに、これほどまで苦戦した例は、星南だけですね。 小美野 :へちまさんには、初めに星南のほかに佑芽と美鈴をデザインしてもらいましたが、このふたりは決まるのが早かったんですよ。最初にいただいたデザイン案を見て、「これいいじゃん!」と即決できるぐらい、イメージに近いものが上げていただきました。もちろん、微調整をかけていきながらいまのデザインに仕上げていただきましたが、全アイドルでも星南がいちばんデザインに時間がかかりましたね。 ことねとの関係を考える中で生まれたアイドル好きの設定 ─―星南がアイドル好きという設定は、どのような経緯で誕生したのか教えてください。: 小美野 :ライバル関係を描くにあたって、三者三様にしたかったんですね。咲季と佑芽は姉妹で、手毬と美鈴は過去に因縁がある相手と競い合うといったライバル関係がすんなりと決まる中で、ことねと星南の関係をどうするかで悩みました。 もともと星南は、お金持ちのいけすかないヤツという設定で、ことねとライバル関係にするというのが第一案でありました。お金はないけどアイドルの才能があることねと、お金はあるけどアイドルの才能はそこそこの星南をぶつけようとしたんです。でも、けっこうありがちですし、バチバチの関係性は咲季と佑芽とかぶっているので、おもしろくないよね、となりました。 ことねと星南をどのようなライバル関係にするか悩んでいたとき、伏見先生(小説家の伏見つかさ氏。本作のシナリオとキャラクター設定を担当)から、「一方通行でめちゃくちゃ好きという設定はどうでしょうか」とご提案をいただきました。このアイデアを詰めていった結果、星南はアイドル好きで、ことねの才能を見出してプロデュースしたい。でも、ことねは話を聞かずにグイグイくる星南がちょっぴり苦手というユニークなライバル関係が生まれました。 ――なるほど。 小美野 :ちなみにもともとポジションをひっくり返す前のライバル赤は学園一の秀才アイドルでカリスマ性の高い子になる予定でした。以前別のインタビューでもお答えした通り、ライバルとポジションを入れ替えたことで、いまの咲季と佑芽のライバル関係になりましたが、じつはその設定の一部が星南に引き継がれていたりします。 ――そんな秘密があったとは……。星南といえば、祖父の十王邦夫も個性が強いですよね。星南と邦夫は、どちらが先に誕生したのでしょうか? 星南の祖父にして、初星学園の学園長を務める十王邦夫。ちなみに、声は大塚明夫さんが担当している。 小美野 :星南のほうが先ですね。アルバイトを掛け持ちするほどお金を稼ぐ必要のあることねとわかりやすく対比させるために、ライバルの星南はお金持ちという設定になりました。どうせお金持ちにするなら、めちゃくちゃお金持ちにしようということになり、十王財閥が誕生しました。 財閥の令嬢という設定を考えたのはよかったものの、名字をどうするかは悩みましたね(苦笑)。財閥っぽい名字を見つけないといけないうえに、アイドル科の卒業生が所属するプロダクションも必要なので。 『アイマス』シリーズは、765(なむこ)プロや961(くろい)プロ、876(バンナム)プロ、315(さいこー)プロ、283(つばさ)プロといったように、語呂合わせで3桁の数字のプロダクション名にすることが通例になっています。財閥っぽくて、語呂合わせにも使える名字を見つけるのは本当にたいへんでしたが、考えた末にいまの語呂合わせを思いついて"十王"になりました。トップアイドルとして強そうですし、姓名判断の結果もよかったのでホッとしたのを覚えています。 ――苦心の末に十王財閥と100(じゅうおう)プロが誕生したのですね。ちなみに、十王家と倉本家は、どちらがお金持ちなんですか? 小美野 :十王家のほうがお金持ちだと思います。十王は邦夫が一代で築いた財閥なので、歴史は倉本家のほうが長いのですが、規模でいうと十王家が倉本家を抜いているかなと。十王邦夫に関して言えば、作品が違えばラスボスになりかねない豪運の人なので最強です。 ――星南関連のコミュでは、学園長の新たな活躍も楽しめるのでしょうか。 山本 :そうですね。星南の親愛度コミュの中でも、初星学園に関するエピソードが登場します。詳細は、ぜひ星南をプロデュースしてご覧いただければと思います。 ちなみに、『学マス』の公式サイトで公開している初星学園のパンフレットには、建学に掛けた思いやアイドル科設立の経緯などが掲載されています。星南の年齢(17歳)と初星学園が建学された年(1990年)、さらに高等部アイドル科が設立された年(建学から約20年後の2010年頃)を照らし合わせると、当時の星南は幼少期(2010年頃は3歳)だったことがわかります。 小美野 :じつは、幼少期の星南が「アイドルになりたい」と言ったので、孫の夢を叶えるために学園長がアイドル科を設立したという設定があります。公開はしていませんが、いつどんなことが起きたかといった年表のような設定は、細かく作っています。 小美野 :初星学園は、もともとふつうの学園でしたが、アイドル科を設立するにあたってアイドル養成学校に生まれ変わりました。とはいえ、卒業しても事務所に所属できないとアイドルとして活動するのが難しいですよね。卒業生が所属する事務所が必要だということで、優秀な学園長の息子が100プロを設立して社長を務めています。このように星南は 『学マス』全体に関するエピソードが多いので、少しずつどこかで出していこうと思っています。 山本 :星南実装のタイミングでは、星南が初星学園に対してどんな思いを抱いているのかを掘り下げていきたいと思います。お父さんや100プロのエピソードは、今後のコミュで登場するかもしれません。 小美野 :星南のシナリオを追いかけていってもらえると、 『学マス』の世界観をより理解しやすくなるかもですね。。 山本 :これまではことねとのエピソードをお届けしてきましたが、初星コミュの3章では佑芽とのエピソードも公開しました。ほかにも生徒会のメンバー(生徒会には星南を筆頭に副会長の燕、書紀の莉波、庶務の佑芽、広報の千奈、会計監査の美鈴の6人が所属)など、星南はほかのアイドルと交流するコミュも多いので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。 ――生徒会といえば、星南実装に合わせて生徒会のストーリーイベントが開催されるとうかがっています。個人的には、いまのところ(※インタビューを実施した10月中旬時点)セリフしか登場していない、副会長の燕がどんな活躍を見せてくれるのか楽しみです。 山本 :燕が登場するかどうかも含めて、お楽しみにいただければ(笑)。 生徒会のストーリーイベントでは、星南を中心とした物語が展開される!? 小美野 :燕に限らずですが、セリフしか登場していないキャラクターも、設定自体は細かく作っています。サポートカードに少しだけ描かれているキャラクターが、じつは設定がちゃんと用意されていたりしますので、興味のある方はチェックしてみてください。 ――持っているサポートカードをじっくり見返してみます(笑)。星南のストーリーを考えるにあたって、たいへんだったことはありましたか? 小美野 :ストーリーを考えるところから、星南の担当を山本にバトンタッチしました。大まかなプロットはありましたが、ある程度は山本の思うようにしてかまわないという状態で引き継いでもらいました。 山本 :そうですね。プロットを肉付けするところから始めて、ストーリーで星南のかっこいいところとかわいいところをどのようなバランスで表現するのか、その塩梅に気をつけながら物語の展開を考えていきました。現在公開されているコミュでは、ことねを追いかけ回している姿が印象的だと思います。 こうしたかわいい姿も星南の大事なファクターになりますが、星南には“一番星(プリマステラ)”として、ノブリス・オブリージュ(高い社会的地位には義務がともなうことを意味するフランスの言葉)ではありませんが、責任を背負い込んでいるしっかり者でかっこいい一面もあります。今後は、あまり描かれていないかっこいい姿も見ることができますので、ご期待ください。 小美野 :じつは当初の想定では、もうちょっとかっこいい星南をアピールしたかったんですけど、実装しているサポートカードのコミュの関係で、かわいいところがおもに強調されていたかなと思います。 山本 :そうですね。なので、星南実装のプロモーションでは、彼女のかっこよさを押し出した号外を配ったり、PVを公開したりしています。かわいいところも星南の魅力とはいえ、星南が学園一のアイドルで“一番星(プリマステラ)”であるという魅力もあるので、そこをしっかりお伝えできたかなと思っています。 星南のかっこよさを全面に押し出したプロモーション施策 ――星南実装のプロモーションについてもぜひうかがいたいです。星南の実装を発表するにあたって、号外のガクマスタイムズが配布されました。この施策に驚いたプロデューサーも多いと思いますが、なぜこのような形で発表したのでしょうか?: 号外は、10月27日の“学園アイドルマスター DEBUT LIVE 初 TOUR -初恋公演-”夜の部の参加者に配布されたほか、namco秋葉原店にて配布イベントが開催された。また、全国のゲーマーズ/アニメイトでも順次配布が行われている(※店舗によっては配布終了している可能性あり)。 小美野 :星南はほかのプロデュース可能なアイドルたちとは異なり、すでに“一番星(プリマステラ)”として、学園一のアイドルとして活動しています。そこで、これまでとは違ったプロモーションをしたいという考えがありました。担当の山本には、どうやったら星南がより魅力的に見せられるのか、いろいろ検討してもらい、号外を配布することになりました。 現状お見せしている星南の情報は、ことねを追い回すちょっと変わった子っていうイメージが強いと思います(苦笑)。一方で、“一番星(プリマステラ)”として、生徒会長としての星南の魅力もある。そういったあまりお見せできていなかった一面を、事前のプロモーションでしっかり見せていかないと、星南の魅力はなかなか伝わらないんじゃないかという懸念もあって……。そこは山本が苦心をして、号外やティザーPVで宣伝を行っています。 ――号外とファミ通2024年11月21日号(No.1873/2024年11月7日発売)に掲載されたインタビューでは、“一番星(プリマステラ)”らしい星南をしっかり知ることができました。 週刊ファミ通2024年11月21日号(No.1873/2024年11月7日発売)に掲載された星南のインタビュー。内容は、ファミ通のバックナンバーでぜひチェックを! 小美野 :インタビューはどちらも山本のこだわりですね。 山本 : “一番星(プリマステラ)”である星南は、ほかのプロデュース可能なアイドルたちと比べてスタートラインがはるか先にあります。星南がすごいアイドルであることを、これからスカウトしてプロデュースする皆様にしっかり提示していきたいと考えて、号外とファミ通さんのハーフアニバーサリー特集で星南のインタビューを公開することにしました。 星南をプロデュースするうえで、“一番星(プリマステラ)”であることや、学園でトップの実力を持っていることが重要なポイントにもなってきます。それらをインタビューで再確認していただき、星南がほかのアイドルとどのように違うのか、いまどんな活躍をしているのかを見たうえで、自分がプロデュースしたときにどんなエピソードが展開していくのか、思いを馳せていただけるとうれしいですね。 ――多くのプロデューサーが疑問を抱いていると思いますが、“一番星(プリマステラ)”であり、学園一のアイドルである星南でも、中間審査に落ちることはあるのでしょうか? 山本 :落ちる可能性はもちろんありますし、皆様が納得していただける理由もちゃんと考えています。あまりお話するとネタバレになってしまうのですが、展開は麻央や莉波に近いのかなと。 ふたりとも新たなスタイルに挑戦する姿を描きましたが、星南も同じように“一番星(プリマステラ)”に輝いたスタイルではなく、プロデューサーと新しいスタイルを確立していくことになります。当然、失敗することもあって、順風満帆に進むのではなく、悩みながら、もがきながらプロデュースしていく体験をお楽しみいただけたらと考えています。 ――ほかにもプロモーション施策では、11月10日に“十王星南PROMOTION VIDEO『Choo Choo Choo』”が公開されました。『Choo Choo Choo』は、ゲーム内に実装される星南の1曲目の楽曲ではないとうかがっています。 山本 :はい、違います。 ――『Choo Choo Choo』は、プロモーションのために作曲された楽曲だったのでしょうか? 山本 :じつはそうではなくて……。星南がプロデューサーに出会う前に、アイドルとしてどんな活躍をしていたかを決めていく中で、そのころの星南のイメージにあった楽曲があってもいいんじゃないかということで、 『Choo Choo Choo』が誕生しました。 なので、当初はプロモーションに使う予定はありませんでした。ただ、星南のかっこいい一面を知ってもらうための施策を考える中で、「『Choo Choo Choo』を使わない手はないよね」となって、楽曲に合わせてクールなプロモーションビデオを製作することになりました。 ――思わぬ形で日の目を見ることになったのですね。『Choo Choo Choo』は、どのようなイメージを込めて作曲したのか教えてください。 山本 : 『Choo Choo Choo』には、圧倒的な実力、あるいは見た人をひれふさせるようなアイドルとしての孤高の強さ、といったところを込めています。サウンドもK-POPの中でも、ガールクラッシュ系の音を使用していて、星南の歌声も強さを意識しています。 “一番星(プリマステラ)”としての実力が感じられる、星南に相応しい楽曲に仕上がっていると自負していますが、プロデュースするときは、新たな星南の魅力を引き出せるような楽曲を用意していますので、ご期待いただけたらと思います。 ――プロデュースするときの楽曲は、新たなプロデュース方針が反映された楽曲になっていると。 山本 :はい。 『Choo Choo Choo』のポジションとしては、DEBUT LIVE 初 TOURで公開した咲季の新楽曲『EGO』や、手毬の『Unhappy Light』に近いものと考えてもらえるとわかりやすいかもしれません。もちろん、曲調が近いというわけではなくて、アイドルと楽曲の関係という意味で。 小美野 :ちなみに、 『Choo Choo Choo』は『学マス』のサービス開始前に作品名などを伏せて公開しようか、という考えもあったんですよ。星南はデビューをしているということで、ゲームがリリースされる前に公開するものおもしろいんじゃないかって。 でも、『学マス』のことは発表できないので、話題になるかどうかもわかりませんし、変な憶測を生む可能性もあったので、さすがに中止になりました(苦笑)。ただ、そういった考えたもあって、『Choo Choo Choo』のプロモーションビデオを作ることはすぐにアイデアが出ましたね。 山本 :星南のプロモーション施策を考える中で、ほかにもいろいろなアイデアが出ましたよね。ゲームに実装されているのとは異なる 『初』を歌わせようともしました。 小美野 :あったね~。 ――そういえば、いまお話しに出た『初』、そして『Campus mode!!』はアイドル全員が歌える楽曲として作中に登場していますよね。初星学園において、『初』と『Campus mode!!』はどのような立ち位置の楽曲なのでしょうか? ステージで『初』を披露する佑芽。 小美野 : 『初』は、いわゆる初星学園の中で歌われている、課題曲に近いようなイメージを持っていただけるといいかなと。特別な楽曲というよりも、“誰もが通る道”みたいなイメージで、初星学園を象徴する曲のひとつです。 一方の『Campus mode!!』に関しては、初星学園の中でも伝統的に引き継がれている勝負曲のようなポジションになります。詳細については、今後何らかの形で語っていきたいと考えていますので、こちらもご期待いただけるとうれしいです。 ――わかりました! あと、ライブに関してお聞きしたいです。“DEBUT LIVE 初 TOUR”がひと段落して、チケットを取れないという声が出るほど大盛況でしたが、ライブを振り返ってみていかがでしたか? 小美野 :多くのプロデューサーから、規模についてご指摘をいただきました。ご期待に沿うことができず、誠に申し訳ありませんでした。言い訳になってしまうのですが、最初にお伝えしたように、反響が想像以上で……。会場は、1年以上に前に決めていたのですが、これほど多くの申し込みがあることは想定していませんでした。 ただ、ちゃんとした理由はありまして、『学マス』の成長というコンセプトをライブでも踏襲してきたいと思っており、段々と規模を大きくしていく事を考えていました。かわりにライブの公演回数を増やして、できるだけ多くのプロデューサーに観ていただけるようにしたのですが、僕たちの想像を超えた応募をいただいた、というのが実情になります。 ――なるほど。 小美野 :アイドルたちのパフォーマンスに関しては、ライブを開催するたびに、成長する姿をお見せできたのではないかと思っています。どのライブもキャストの皆さんも緊張したと思いますが、次第にほぐれていったのではないかなと感じました。 また、ライブチームの提案で『初』を2回歌ってもらったのですが、成長した姿を見せるセットリストもおもしろい試みができたと思います。正直にいうと、どういった反応になるのか不安ではありましたが結果的に、コンセプト通りの成長を見ることができましたし、プロデューサーの皆さんの反応も見ても、挑戦してよかったなと考えています。 山本 :ゲームでは、何度もプロデュースすることで、アイドルの成長を感じられる作りにしていますが、ライブでも似たような体験をしてもらえたのではないかと手応えを感じています。いずれはさらに大きな規模でキャストたちがさらに成長した姿をお見せできたらいいですね。 初声公演 初心公演 初恋公演 ――ライブでは、ゲームに実装されていない新曲が聴けたのもよかったと思います。 小美野 :ただ、ライブで新曲を披露するのは不安でもありました。ちょっと新曲が多すぎないかなと。いざライブが始まって新曲が披露されると、プロデューサーの対応力がものすごくて。ポジティブに驚いてくれる方が多かったので、新曲が多いセットリストにチャレンジしたのも、結果的によかったですね。 ――“DEBUT LIVE 初 TOUR”の追加公演として開催が発表された“初陣公演”は、2025年2月に実施されるので、新曲の割合がもっと増えそうですよね。星南は11月に実装されたばかりで、美鈴は、まだプロデュースアイドルとして登場していないので……。聴いたことのない曲がたくさんありそうです。 小美野 :そうなんですよね。美鈴は歌っている姿をお見せしていないので、どうなるのと思うかもしれませんが、ぜひご期待いただけると。 ――ゲームはもちろん、ライブなどの展開も楽しみにしています! 最後に星南の実装とハーフアニバーサリーを心待ちにしているプロデューサーに向けて、メッセージをお願いします。 山本 :いつも 『学マス』をプレイしていただき、ありがとうございます。星南の実装を心待ちにしていたプロデューサーの皆様、半年間お待たせしました。これまでご覧いただいたようなかわいいところだけではなく、あまり描けていなかった星南のかっこいいところ。さらに、新たな一面もいろいろなコミュを通してお見せしたいと考えています。星南のプロデュースやハーフアニバーサリーの施策を楽しんでいただければと思いますが、その先もいろいろな要素を準備していますので、今後も『学マス』をよろしくお願いします。 小美野 :サービス開始から濃密な半年間を駆け抜けてきましたが、プロデューサーの皆様に支えられて、ここまでくることができたと感謝しています。ハーフアニバーサリーはもちろん、1周年に向けてさまざまな展開を考えていますが、まずは星南をプロデュースしていただき、彼女のストーリーを楽しんでいただければと思います。そして、今後もフルスロットルで展開していく 『学マス』を、引き続き応援していただけるとうれしいです! 『学マス』関連記事 『学マス』特集の週刊ファミ通(紙版)のご購入はこちら: 『学マス』特集の週刊ファミ通電子版のご購入はこちら: