横浜キヤノンイーグルスは“本気”メンバー。いざNZ強豪・ブルーズ撃破へ。クロスボーダーラグビー第3戦
率直な印象は、離脱者をのぞく主力を投入した本気のメンバー。本気度を感じる布陣だった。
CTB梶村主将をはじめ、2023年W杯日本代表はNO8シオネ・ハラシリ、FB小倉順平が揃い、司令塔は2019年W杯組のSO田村優。
南アフリカ代表の2人(SHファフ・デクラーク、CTBジェシー・クリエル)は一時離脱で不在だが、9番には日本代表招集歴のあるSH荒井康植。
そしてCTBには、第5節で5年目にして初先発を掴み、さらにトライを挙げてヒーローとなった田畑凌。チームを支えてきた苦労人が、クロスボーダーという国際舞台で先発を担う。
迎える相手は、王国ニュージーランドの伝統チーム、大都市オークランドを拠点とする名門ブルーズだ。
ブルーズは第1戦の東京サンゴリアス戦で、目覚ましい闘いぶりをみせた。
始動7週間で「ここまではチーム内での練習試合ばかり」(ブルーズ、バーン・コッターHC)だったというが、若手主体の編制ながらサンゴリアスを43-7で圧倒した。
フォワードも小技を利かせる万能ぶりは、流石ニュージーランドだった。縦への推進力も圧巻で、サンゴリアスはたびたびファーストタックルを外された。
「私たちは前に進むことを重要視しています。そのためにも、コンタクトに勝たなければならない。そこは最初の20分はできていたと思います」(ブルーズ、LOサム・ダリー)
前節リザーブだったFW4人(PRジョーダン ・レイ、HOリッキー ・リッチテリ、PRマルセル・レナタ、LOジョシュ・ビーア)を繰り上げるなど、大きく変えてきた。
先発15人の平均年齢は「25.1歳」から「24.5歳」に微減している。若手主体に変わりはない。しかし今回は大物が出てきた。
2023年W杯NZ代表のWTBケイリブ・クラークだ。
2年前のオールブラックス戦(東京・国立)で、後半2分に強烈キャリーでトライを奪った姿を記憶しているファンもいるだろう。