半導体製造装置向け高機能樹脂製品 クラボウが2倍以上に増強 熊本事業所に新棟
クラボウ化成品事業部が、半導体製造装置に使用される高機能樹脂製品の生産能力を現状の2倍以上に拡大する。2025年4月の操業開始を目指し、熊本事業所(熊本県菊池市)で新棟の建設に着手している。 【写真】フッ素樹脂素材とは 今回の設備投資では、生産する高機能樹脂製品に使用するフッ素樹脂素材の内製化も進める。そのため、大型プレス機と焼成炉などを寝屋川工場(大阪府寝屋川市)に新たに導入する。 寝屋川工場の新設備は10月から順次操業を開始する予定。熊本事業所で一部生産していたフッ素樹脂素材も寝屋川工場に集約し、生産効率を高める。 寝屋川工場への投資額は約4億円。寝屋川工場でのフッ素樹脂素材内製化と合わせ、高機能樹脂製品の生産能力を倍以上に高める。 熊本事業所では、半導体製造装置に使用される高機能樹脂製品の営業・開発・生産を12年から行っている。高機能樹脂製品は、主に半導体製造装置やそれらに組み込まれる各種機器向けに使用されるため、非常に高い耐薬品性が求められ、販売数の約80%がフッ素樹脂製。安定的にフッ素樹脂素材を調達するため、内製化する。
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