39歳C・ロナウド、集大成のEUROへ「監督の決定を尊重」。今大会での立ち位置は?
「監督の決定を尊重」
だが、C・ロナウドのプレー時間に関してはさらに大きな懸念があることも事実だ。彼のプレー時間はどう管理されるべきか。マルティネス監督はC・ロナウドが今シーズンに多くの試合をプレーし、多くの得点をあげていると指摘するが、サウジ・プロリーグのプレーの質や激しさがヨーロッパのエリートリーグに比べてかなり低いレベルにあるということは、都合よく見逃しているようだ。 特にグルーブステージでは40歳に近い選手をすべての試合で先発させるというのは愚かなことだろう。だが、カタールで見たようにC・ロナウドはおとなしくベンチに座っていられるような選手ではないし、試合終了間近の交代に黙って従うような選手ではない。 それでも彼自身、マルティネス監督が多種多様な攻撃の才能をもった選手たちを最大限活用しようと思うなら、自分は問題を起こす気はないと言っている。「私は100%プロだ」と、C・ロナウドは言った。 「いつだって代表に貢献する準備は出来ているし、監督の決定を尊重する」
「過ぎてゆく1年1年が贈り物」
確かにここ2年で、C・ロナウドの態度には変化が見られる。少なくともEUROに向かって、カタールのワールドカップ前よりも精神的にずっと良い状態にある。残された時間が多くないことを実感し、それを最大限有効に使おうと決意しているようだ。 「スペインのことわざにあるように、『過ぎてゆく1年1年が贈り物』なんだ」と、先週の火曜にアイルランドとの大会前最後の親善試合で2得点をあげた後、C・ロナウドはSporTVで語った。 「だから35、6を過ぎてまだプレーできるというのは、もうすでに贈り物だ。今39歳だから、1年1年を楽しもうと思っている」 「大事なのは、チームに貢献できるように、肉体的にも精神的にも良い状態であることだ。もうみんな知っているように、僕は代表チームを一生愛し続ける。2004年に(EUROに)初めて出たときも、今もいつだってプライドと情熱を感じている。これ以上のものはない」 もちろん、彼はまだ誰かの二番手に甘んじるつもりはない。そんな性格ではないのだ。C・ロナウドはいつだって、より多くのゴールを決めたいと思っているし、より多くのトロフィーを掲げて批判する人々を黙らせたいと思っている。勝利こそが常に完璧な答えであり、栄冠を勝ち取ることが常に究極の目標である。そのためにこそ、痛みや不確実性、不断の努力を乗り越えてきたのだから。