はやぶさ2の観測状況 JAXA会見(全文1)着陸計画を変更、来年1月以降に
10月下旬にリハ3回目を実施へ
津田:はい。それでは後半は津田のほうからご説明させていただきます。15ページになります。ここから先述べますことは、事前に計画していた着陸についての方針になります。当初10月後半に着陸を目指すということを想定していましたが、ちょっと現状のリュウグウの状況がよく分かってきたということと、「はやぶさ2」の実力について、これはもう少し知る必要があるということで、一度「はやぶさ2」プロジェクトとしては立ち止まろうと思います。そう決断するに至った経緯について、何を判断したかということについて、この資料でご説明したいと思います。 今のところ「はやぶさ2」の運用というのは非常に順調にいっていまして、6回の降下運用をやりまして、そのうち1回、リハーサル1というもので中止がありましたけれども、それ以外は計画どおりに進んでおります。そのリハーサル1についてもA、うまくいかなかった部分を克服した上でMINERVA-II運用、それからMASCOT運用やっていますので、全体としては当初計画どおり進んでいたということになります。 ですが今後のスケジュールですが、もともと10月14日から15日はタッチダウンリハーサル2回目を行う予定で、そのあと日付は10月末と申し上げていましたが、10月24から25で、ここはタッチダウンをやれればやろうというふうに想定しておりましたが、そこをタッチダウンではなくてTD1-R3という名前の運用、これはタッチダウンリハーサル第3回という意味です。にしたいと思います。10月14から15のTD1-R1-Aというのは、リハーサルとしては2回目なのでTD1-R2と呼んでもいいようなものではあるんですけれども、もともとTD1-R2として予定していたものからは計画を変えて、この前、途中で中断したTD1-R1ですね。1回目のタッチダウン。これと同じことをもう一度実施するという意味でTD1-R1-Aという名前になっております。ですので、10月14から15に行うのは、TD、リハーサル1回目のリトライになります。その結果を踏まえてTD1-R3という3回目のリハーサルを行いたいというふうに考えています。 そのあと11月下旬から12月には合運用というのは、これはリュウグウと地球と太陽の関係から決まりますので、これは動かせません。ですので、ここで「はやぶさ2」は一度手放して通信できない状態、太陽の裏側に行くので通信できない状態を経由します。1カ月後、12月末から1月にかけて合明けの運用を開始することになります。 1回目のタッチダウンはどこでやるかというのは、ちょっとまだ材料不足です。リハーサル、TD1-R3まで行った上で判断したいと思います。そういう考える時間をわれわれ確保したいという意味で、合運用を使ってその計画を精査していきたいと思います。ですので、どんなに早くても2019年1月以降、1月後半以降になります。 【書き起こし】はやぶさ2の観測状況 JAXA会見 全文2に続く