「バトンは重い」広沢一郎氏が新名古屋市長に “河村市政”継承で議会からは「リコール」の懸念も…
メ~テレ(名古屋テレビ)
24日、河村たかし前名古屋市長の後継として当選した広沢一郎新市長。公約の実現に向けた道筋は…。 24日、投開票が行われた名古屋市長選で日本保守党や地域政党「減税日本」が推薦する無所属・新人の広沢一郎氏(60)が39万2500票あまりを獲得し、初当選しました。 「河村前市長の政策と理念を引き継ぐ。この1点が有権者の心に響いたのだと思います。市民税の減税の継続と拡大、これが一番だった。選挙が終わったのでどの会派とも大村知事とも市民県民のためになるようにしっかりとやっていきたい」(広沢一郎新市長) 一夜明けた25日、改めて決意を語りました。 「紙面をみると市長になったんだなというのが、じわじわと湧いてきた。本当に今日からスタート。マニフェストに掲げた項目を着実に、なるべく早く進めたい。河村さんから受け取ったバトンは非常に重い」(広沢新市長)
河村たかし前市長の政策を継承
広沢新市長といえばーー 「河村市政を継承するか、変えていくか。私は後継なので、すべて丸ごと継承します」(広沢新市長) 今回の選挙戦では、河村たかし前市長の政策の継承を訴え、河村前市長と“二人三脚”で選挙戦に臨んでいました。 勝利した「後継」に河村前市長がエールを送りました。 「名古屋市民への愛ですね。それをもって市役所の中でもやけくそでやる」(河村たかし前市長) その後、市役所で当選証書を受け取り、正式に新市長となった広沢氏。 一方で、広沢氏が継承するとした河村前市長の政策。このうち、市民税の減税率や、議員報酬の引き下げなどについては河村前市長はたびたび議会と対立。 任期1期目には、市議会の「リコール」にまで発展しました。
議会からは「リコール」の懸念
広沢氏も投票日前日にはーー 「市長が民意を得て、約束したことをやろうとしても議会に否決される。私もやられるかもしれない。そんなときこそ市民のみなさんの力をもう一度借りなければいけない。その時が来るかもしれない」(広沢新市長) 河村前市長がした「リコール」を行うともとれる発言が。 また、広沢さんの当選に名古屋市議会の各会派は。 「広沢氏の政策的な部分の細かい所は聞いていませんので、これから詳細を聞いたうえで、さまざま判断したいなと思います。議会は対立構造になるが、市長が誰であれ、議会としては二元代表制として是々非々でやってきた部分でありますので、それは今までもこれからも変わりなく、二元代表制の一翼を担っていきたいと思っています」(名古屋民主市議団 小川俊之 団長) 「広沢新市長にどういう考えかを聞いて、それを分析・検討して、結論を出していくということになると思います」(自民党名古屋市議団 藤田和秀 団長) Q.対立した場合によっては、リコールを行うと発言しているが。 「その時点で前市長さんの姿勢を踏襲しているわけじゃないですか。『俺の言うことを聞かない議会は解散だ』とおっしゃってみえるわけですよね。それって前の市長とやり方は一緒じゃないですか」(藤田団長) 「リコールってそんなに簡単にできないので、自分たちがリコールも含めた民意を全部コントロールできるともし勘違いしているなら、それは大変残念なことだなと。市民が選んだのは河村さんではなく、広沢市長を選んだわけなので、広沢さん自身が信ずることを主張してほしい」(公明党名古屋市議団 沢田晃一 団長)
広沢新市長「リコールは最初から念頭には置いていない」
こうした議会の懸念について、広沢氏はーー 「力を借りてリコールするという意味に捉えられるが、必ずしもそれを意味しているわけではない。例えば市民税減税、多くの方から賛同を得ている。例えば議会にかけて否決されたとする。その時に『もう一度やってほしい』と世論があがれば、議会も動かざるを得ない。そういうやり方もあると含んでいる」(広沢新市長) Q.リコール解散をすることも含んでいる 「それは相当最後の最後の究極手段。最初から念頭には置いていない。お互い市民に選ばれている二元代表制。それぞれ市民のために政治をやっていく。何か一致点を見つける努力を続けていきたい」(広沢新市長)