【漫画】息子の登校拒否に追い詰められた母親…カウンセラーの意外な一言に「目から鱗」 親子が見つけた不登校克服のカギとは
幼い子供を持つ多くの親御さんは、小学校に通うことを“当たり前”のことだと思っていることでしょう。しかし、世間一般的に“当たり前”のことでも、その子にとっては非常に難しいこともあるようです。 【漫画13ページ】息子は小学4年生のとき学校に行けなくなりました…(全編を読む) 自分の子供がある日突然“不登校児”になってしまったら…そんな、非日常に感じるが誰にでも起こりうる事態に直面したある親子のお話がX(旧Twitter)で公開されました。 冒頭「息子は小学4年生のとき、学校に行けなくなりました」という衝撃的な告白と、作者である川口真目さんの子どもが泣き出してしまう描写からお話が始まります。事の発端は、子どもが先生から受けた必要以上の叱責でした。 その後、愛する我が子と“不登校問題”に真正面から向き合った川口真目さんは、自身も精神的に追い詰められてしまいました。そこで、現状の改善を願い親子でそれぞれ個別のカウンセリングを受けたところ、先生から今まで考えもしなかった意外な言葉をかけられ目から鱗が落ちる経験をします。 作者の川口真目さんに当時の心境などを聞いてみました。 ー漫画にも描かれていますが、改めて不登校になる前兆だと感じたきっかけを教えていただけますでしょうか? 小学4年生になって1ヶ月頃から、登校しようとすると「頭が痛い」と言っていました。息子は「学校に行きたくない」とは言わなかったんです。本人もなぜかわからないけど行けない。大人も同じかもしれませんが、言葉より先に体に拒否反応が起こるのだと思います。 ーカウンセリングを受けようと決心するまでに葛藤などはございませんでしたか? 全くありませんでした(笑)。 それは職業によるものだと思います。元々、自分の体験談を漫画にしていたので、心の中のモヤモヤは外に出した方が治りが早いと理解していました。 ニキビを治すのも、皮膚科に行って膿を出して治療した方が治りが早いですよね。でも、膿を出すときは痛い。カウンセリングも同じです。 自分を曝け出したり、向き合うことは怖い。でも、悩み続けてると自分が一番望んでいない状況になってしまいます。ただ、不登校に詳しい先生を探すときは、メンタルがゴリゴリにやられてるときだったので、心が折れました。 ー「学校に行かなくてもいい」という言葉を掛けられたときの心境を教えていただけますでしょうか? 「え、マジで?それ子どもにも言っちゃう?」って思いました(笑)。なぜなら息子は「学校に行くのを頑張りたい」って言っていたのです。なのにそんな言葉言っていいの?と思ったわけです。 でも先生がその言葉を息子に言ったとき、明らかに顔つきが変わりました。パァって目に光が宿って。そのときに息子は私に喜んでほしくて、頑張って学校に行こうとしてたのだと気付きました。 ー初回カウンセリングを受けた後、問題解決のために実行したことはありますか? 実は漫画で描かれているカウンセリングにたどり着くまで、かなり紆余曲折ありました。 そもそも漫画の中では、すぐに先生に出会ったように描いてますが、実際は5、6カ所回っています。 それでも私や息子に合う先生とは出会えず、元から私が個人的にお世話になってた先生に会いに行ったら、たまたま不登校の親としての経験があった人で、これで問題解決に向かうと安堵しました。でもその先生は、数ヶ月後には引退されると知って(笑)。 その後、行政が運営してる不登校支援教室やフリースクールにも見学に行きました。不安で動きまくっていたのだと思います。その行動の中で漫画で描かれている先生に出会いました。 今になって振り返ると、息子と一緒に心から楽しい!と思えることをする時間を増やしたことが、息子の回復に繋がったと思います。 ー最後に、「お子様が不登校になった当時」のご自身に「不登校と向き合えるようになった現在」声をかけるとしたら、どのような言葉を伝えたいですか? 「今めっちゃしんどいと思うけど、息子が不登校になったのは、子どもを条件なしで愛すことを学ぶチャンスだよ」と伝えたいです。 学校に行かせなきゃ、習い事も行かせなきゃ、成績上げなきゃって思う親は多いと思います。 私も少なからずそういう価値観がありました。でもそれによって子どもは「この条件をクリアしないと親に嫌われてしまう」って思ってしまいます。 でも不登校になって、体調が悪くなる息子を見るのが辛くて、「学校行くとか行かないは今はいいや!笑顔でいてほしい!」って思いました。この出来事がきっかけで私は、条件なしで子どもを愛すること、信じることを学びましたし、親に信じられた子どもは、どんどん強くなることも教えてもらいました。 今息子は、自分で学校とフリースクールに行くことを決めて通っています。 (海川 まこと/漫画収集家)
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