佐々木朗希の移籍先は“最有力”ドジャース以外にもチャンスあり
そして9日にロッテからポスティングシステムでのメジャー移籍を目指すことが正式に容認されると瞬く間に米国のメディアでニュースは拡散された。
「佐々木はこの冬に移籍できるのか?ポスティングは容認されるか、されないか、何か聞いていないか?君たちなら知っているはずだ」
GM会議の開幕前日。会場ホテル内のレストランで食事を終えたア・リーグ某球団のGMは、私たちをみつけると笑顔でそう話しかけてきた。GM会議の最終日(7日)には、先述とは異なるア・リーグGMは「佐々木は今オフこっちにくるのか?」と逆取材があった。GM会議での公式な会見では、その時点でポスティングが容認されるか不明だったため「個別の選手については話せない」「まだ他の球団に所属している選手について話すことが許されていない」などと実質ノーコメントだった。
昨オフ、ドジャースと12年総額3億2500万ドル(約465億円=合意時の為替レート)で契約した山本由伸投手(26)の状況とは異なる。佐々木は23歳のため、いわゆる「25歳ルール」によりマイナー契約しか結べず、年俸と契約金の合計額には上限がある。つまり、資金力のある大都市球団だけではなく、小中規模としの球団にも十分にチャンスがある。
米メディアでは、もっぱらドジャースが最有力に挙がり、パドレスやカブスなど日本選手が在籍する球団が候補とされる。佐々木が米国での移籍先で何を優先するのか。大谷や山本のように常に勝利を目指す球団なのか。あるいは、渡米以後は一定の年数を“育成期間”として捉え、目先の結果を“おおめに見てくれる”球団を選ぶのか。メジャーで6シーズンを過ごせば、フリーエージェント(FA)になる。つまり、基本的には今後6年間、プレーするチームを選ぶ重要な選択を迫られる。