福岡大大濠が春の王者に 福岡第一を攻守に圧倒、対戦4連勝 昨冬は全国決勝で敗戦「彼らの気持ちが表れていた」
第54回全九州高校バスケットボール春季選手権は17日、佐賀県の唐津市文化体育館などで男女の決勝が行われた。男女とも福岡県勢同士の対戦となり、男子は福岡大大濠が福岡第一を81―54で破って優勝。女子は精華女子が東海大福岡を74―70で下し、春の九州女王に輝いた。 ■福岡対決!激闘WC決勝戦をたっぷり【写真】 互いに力を認め合い、全国の舞台でもしのぎを削る高校バスケ界両雄の対決は、福岡大大濠がライバル福岡第一に大差をつけて勝利した。 福岡大大濠は序盤から攻守でリズムをつかみ、ゴール下での攻防やリバウンドで福岡第一を圧倒。第1クオーターで12点差をつけると、その後も試合の主導権を渡さず、30点近いリードを保ったまま相手を突き放した。「ゲームの入りから、ディフェンスを固めていくという約束事をしっかりと守ることができた。最後まで安心して試合を見ていられた」と、片峯監督は会心の笑みを見せた。 同じ顔合わせだった昨年12月の全国高校選手権(ウインターカップ)男子決勝では福岡第一に53―63で敗戦。だが、今春の新チーム始動からは福岡県新人大会など3度対戦して全て福岡大大濠が勝利しており、この日で4連勝となった。片峯監督は「ウインターカップで先輩が味わった悔しい思いを、選手たちは目の当たりにしている。球際やリバウンド、ルーズボールの奪い合いに彼らの気持ちが表れていた」と、宿敵打倒への執念を語った。
チーム最多の22得点をマークした206センチの渡辺(2年)はゴール下で相手の外国人留学生に仕事をさせず、11リバウンドを奪うなど攻守で躍動。「30点以上差をつけて勝つのが目標だった」。1月からBリーグ2部(B2)のライジングゼファー福岡に特別指定選手として登録された。「(パブロ・アギラールら)外国籍の選手には、バスケに対する考え方やフィジカルへの意識を学んでいる。自分もチームに還元できるよう見習いたい」と、成長への意欲を口にした。 見竹(2年)も渡辺に次ぐ15得点を挙げるなど奮闘。片峯監督は「ゴールだけでなくリバウンドやルーズボールでも頑張っていた。ゲームの中でチャンスを生かして自信をつけている」とたたえた。 あこがれの先輩、川島悠翔((NBAグローバルアカデミー)と同じ群馬県出身の17歳は「シュートやフリースローの精度を反省しないといけない。試合の中でうまく調整していきたい」と、さらなるレベルアップを誓った。(山崎清文)
西日本新聞社