共同名義マンション…売りたい夫VS住み続けたい妻 離婚後に待ち受ける「売れない現実」【専門家が解説】
関わった不動産業者にもメンタルの負担が大きい
「今3000万円だったら売れることになっても、ローンの残りが3500万円ということがあります。差額の500万円を現金で出さないといけないのですが、その現金がありません。離婚してそれぞれ新しい道を進みたいから、赤字をかぶってでも別れましょうという話にはならないのですよ。銀行としては、マンションが売れなくても月々のローンを払ってくれたら文句はありません。結果、離婚しても、生活を切り詰めて無理やりローンを払いながら延命を図るような格好になります」 このような状況に陥ったら、たいていの場合は夫が負担することが多いそうだ。 「子どもを抱えて制約の多い奥さんよりは、男性は働きやすいですからね」 この夫婦がその後どういう結末を迎えたのか、不動産業者として立ち入れる領域ではないため分からないとのこと。また、関わらないようにしているともいう。 さまざまな壁を乗り越えて、ようやく夫婦が売却に合意しても、多くの時間と労力、そして精神的な負担がかかる。 鈴木さんも「バッドエンドな結末はメンタル的にしんどいから、今は離婚を伴う案件を積極的には扱わなくなりました。なるべくハッピーエンドの取引をしたくて」と語っていた。 (まいどなニュース特約・平藤 清刀)
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