大谷翔平が語った秘話「ルース、復帰、二刀流是非、東京五輪、結婚」
大谷は、「最初は何がおきたか、まったくわからなかった。嫌われているのかなとも思った(笑)。でも嫌われてなくてよかったなと。僕のために、この時間を使ってくれて嬉しかった」と、その時の心境を打ち明けた。 驚愕の適応力で好スタートを切り、本塁打を量産。スランプらしいスランプにもぶち当たらなかったように見えたが、メジャーのレベルを「総合的に高い」と感じていたという。 「文化も含めすべてが違う。特に技術。フィジカルの違いは見ていてわかると思うが、技術が思ったよりも進歩している。考えていた以上に技術が取り入れられている。よりよく変化しないとついていけない。そこを理解するのに時間がかかった。できるだけ自分のやりかたでやりたかったが、そこに対する葛藤があった」 メジャーの投手はボールを動かし制球力に優れているだけでなく、データを使い大谷の傾向を読み、配球まで工夫してくる。また打者もバットスイングの速さだけでなく、対応力が高く、必殺のスプリットにさえついてきた。常に先、先を行かなければ通用しなくなるという恐ろしい世界。 「(日本のプロ野球で)5年やった自信はあった。でも行ってみると、どこで何をやってきたかに関係なく勝負するところだと感じた」 初めての異国生活への不安もあった。 特に食事。朝は自炊してオムレツなどを作った。 「昼、夜は球場で食事が出る。(食事面が)渡米前は不安だったが、思ったよりも普通に過ごせた。来年に向けても不安なく入れている。そこは良かったかな」 移動距離も日本と比べものにならず飛行機に乗っている時間も長い。 「そこでの時間の使い方は大事だと考えていた。1年間、スムーズにできた。選手しか乗っていない飛行機(チャーター機)でリラックスすることができた」 言葉の問題は、この日の会見を最前列で見守った日ハム時代から旧知の水原一平通訳がサポートした。水原通訳曰く「もう聞き取る方は凄い(上達)。これからは喋る方も上達して通訳が必要なくなるんじゃないか」というほど成長しているという。 「シーズン中は遠征が多かったので、野球の毎日。日本よりも地味な生活を送っていた」 会見では、結婚についての質問も飛んだが「(予定は)まったくをもってない」と笑って否定。何歳くらいまでに結婚したいのか?と、さらに突っこまれると、少し考え、困った顔で「ないです」とだけ返した。 さて気になるのは来季の打者としての復帰時期だ。米メディアは「打者としてなら開幕に間に合う」と報じているところもあるが、本人は、明確な答えを口にしなかった。 「1週間、2週間の単位でトレーナー、医師とミーティングしながらリハビリを進めることになる。ある程度のスケジュールはあるが、個人差もあり復帰時期は明確に予想できない」 だから来季の目標についても「(今年の数字に)満足はしてない。全体的な打席数、登板数という量が変わると数字も変わる。来季は打者でいくことになるが、その量もわからないので数字は出せない。ただ、数字ではなくポストシーズンにいきたい。その気持ちが強くなっている。そこを目指して頑張りたい」とだけ語った。