放火容疑で逮捕の女 杖をついて歩いてきて…その後大きな炎 女は炎を見つめ集まった人と会話する姿も
大阪市西成区の焼肉店の防犯カメラに映った、杖をつく女。 離れていくと煙が上がり、次の瞬間、大きな炎。 警察は11月26日、この女を、現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕。防犯カメラは、女が取った「奇妙な行動」を捉えていました。
■「正直悲しい。自分のお店が燃えちゃった」と焼肉店店主
煙とともに立ち上る炎。 「消火器また持ってきて」「消火器ちょうだい」「消火器足りんで」 ことし7月、大阪・西成区の焼肉店「元祖ホルモンテツ」で発生した火災。外の看板が大きく焼け落ちています。 【被害に遭った焼肉店の店主】「正直悲しいですよ、自分のお店が燃えちゃったんで。店休日やったんですけど。無人でした」 誰もいない店になぜ火が…。
■放火の疑いで逮捕されたのは近所に住む71歳の女
店の防犯カメラが捉えた事件当時の映像には、深夜に杖をつく女が歩いてきます。 すると店から煙が上がり始めます。そして煙が炎に。
■防犯カメラには逮捕の女が「炎をじっと見つめる姿」
この日からおよそ4カ月。警察は26日、防犯カメラに映っていた女を逮捕しました。 【記者リポート】「午前9時です。店に放火した疑いで逮捕された女の身柄が西成警察署に入ります」 現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕されたのは、店のすぐ近くに住む、無職の久留嶋雅子容疑者(71)。 店の上には数十人が暮らす集合住宅があり、被害が拡大する恐れがありました。 防犯カメラは久留嶋容疑者の「奇妙」な行動を捉えていました。 消火器で火を消そうとする人の後ろで、炎をじっと見つめる姿。消防が駆け付けた後も、集まった人と会話をしているような姿も映っていました。
■地域の消火活動で全焼を免れた焼肉店
被害に遭った店と久留嶋容疑者の関係は? 【被害に遭った焼肉店の店主】「ぜんぜん面識ないんですよ。うちに来店されたこともないし。動機というか、なんでうちを放火したのか」 久留嶋容疑者は事件後、被害にあった店のすぐ近くの店で酒を飲む姿が目撃されていました。 【近くの店の人】「無口な方。しゃべったら愛想笑いじゃないけど、笑顔で返してくれるおばあちゃん。普通なら来ないし。(被害に遭った店の)並びですし、どういう神経してるんかな」 被害にあった店は常連客や近くの店による協力で修復され、事件から10日後に営業を再開できました。 【消火にあたった人】「怖かったですよ。あとあとTシャツ見てたら、火の粉がちょこっとあったんで。(焼肉店の)マスターにもお世話になってるんで、消しとかないといけないと」 【被害に遭った焼肉店の店主】「(周囲の人の)消火活動があったからこれで収まっている。消火活動なかったら全部燃えています。プロパンガスも置いていたんで。爆発までしている。もっと大きいことになっている」 警察の調べに対し、久留嶋容疑者は「私がやったことに間違いありませんが、マンションを燃やしてしまおうなんて思っていません」と容疑を一部否認しています。 警察は火をつけた詳しい動機について、捜査を進めています。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年11月26日放送)
関西テレビ