日本株ブーム失速、外国人投資家が慎重姿勢強める-4週連続売り越し
21日のニューヨーク外国為替市場では、円が対ドルで159円80銭台まで値下がりした。
JPモルガン・アセット・マネジメントの小越愛里氏はブルームバーグTVで、円安傾向にある程度の底打ち感が出てくれば日本経済にとって恩恵になり得るとの見解を示した。
ブラックロックやモルガン・スタンレーなどは、企業改革や国内投資、賃金上昇などの構造的変化を挙げ、日本の長期的な見通しに前向きな姿勢を崩していない。
日銀政策見通し
投資家は、日銀が7月の会合で追加利上げに踏み切るかどうかを注視している。利上げに伴って銀行の利ざやが改善するとの見方を背景に、TOPIX銀行業指数は年初来で30%上昇。TOPIX全体の約2倍の値上がりとなっている。
7月会合での追加利上げ、「場合によっては十分あり得る」-日銀総裁
しかし最近では、利上げ後ずれ観測が銀行株の重しとなっており、同指数は今月に入って5.2%下落した。TOPIX全体では月初来で1.7%安。
アバディーンのインベストメント・ディレクター、デービッド・チョウ氏は、今後3-6カ月については日本株よりも中国株やインド株を選好するとしている。
同氏はインタビューで、適切な政策実施によって中国株とインド株には資金が流入すると指摘。日本株については、外国人投資家の資金流入を増やすにはコーポレートガバナンス改革がさらに進展する必要があるだろうと述べた。
原題:Global Investors Turn Cautious on Once Favorite Japanese Stocks(抜粋)
--取材協力:Masaki Kondo.
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Winnie Hsu