「花園行きたいみんなの気持ち背負って」 高校ラグビー東西対抗戦
第104回全国高校ラグビー大会が開催されている東大阪市花園ラグビー場で5日、単独チームを編成できなかった高校の選手による「第17回U18(18歳以下)合同チーム東西対抗戦」(30分ハーフ)があり、西軍が東軍に27―14で勝利した。 東軍のフルバック(FB)で先発出場した羽幌(はぼろ、北海道)の苫米地愁(3年)は特別な思いで花園のグラウンドに立った。 北北海道予選で羽幌は、富良野、芦別とともに合同チームで出場し決勝に進出。遠軽と17―17で互角の勝負を繰り広げたが、抽選の末に花園への切符を逃した。 苫米地はあと一歩届かなかった舞台に立つと、相手のタックルをかいくぐりながら果敢にボールを運んだ。前半のみの出場だったが、何度も好機を演出した。試合に敗れはしたものの「『花園に行きたい』というみんなの気持ちを背負って試合ができた」とすがすがしい表情を見せた。 合同チームは羽幌13人、芦別10人、富良野2人の25人で編成された。顔を合わせる機会は限られたが、積極的にコミュニケーションを取ることで密度の濃い練習を心がけた。東西対抗戦には、芦別のウイング(WTB)片山琉雅(3年)も出場した。 3年生が引退した羽幌の現チームは1、2年生計6人。苫米地は花園でのプレーが実現したことで「一人でも多くの後輩に、ラグビーに興味を持ってもらえたら」と願った。【下河辺果歩】