ロックの歴史を作った功労者が刻んだ、不屈で繊細な魂の軌跡を振り返るドキュメンタリー 映画『リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング』
ロックンロールの偉大なる創設者のひとり、リトル・リチャードの知られざる史実と素顔を描くヒューマンドキュメンタリー、映画『リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング』の本予告映像と本ポスタービジュアルが公開された。 1950年代半ばに彗星のように音楽シーンに現れ、後進のロック・ミュージシャンに多大な影響を与えた革新的黒人アーティスト、リトル・リチャード。ミック・ジャガーは「ロックンロールはリトル・リチャードが始めた」と語り、エルヴィス・プレスリーは「彼こそロックンロールの真のキングだ」と称賛。ビートルズのデビュー前から親交があったジョン・レノンは「初めて会ったとき、畏敬のあまり、硬直してしまった」、ポール・マッカートニーは「歌で叫ぶのはリチャードの影響さ」と語る。 本作は、豊富なアーカイヴ映像、本人およびその親族や関係者、識者に加え、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ポール・マッカートニー、デイヴィッド・ボウイら著名ミュージシャンによる証言映像とともに、彼の生い立ちから素顔までを明らかにしていくドキュメンタリー。 立ったままでピアノを弾き、左手でブギウギを、右手では打楽器的打鍵を披露。激しいリズムを背景に、叫ぶように歌ったかと思えば、ピアノの上に立ち、衣服を脱ぎ捨ててステージを縦横無尽に駆けめぐる。今ではすっかり当たり前になっているパフォーマンスの数々が約70年前にひとりの黒人シンガー・ソングライターによって創造された。アーカイヴ映像に残されたリチャードの演奏は今見ても色あせていない。 さらに近年ではLGBTQ+(クイア)の先駆者としても再評価されている。当時のアメリカでは南部を中心に人種差別がまだまだ激しかった。また、リトル・リチャードはゲイを公言しており、陽気な言動とは裏腹に、繊細な魂を持った人物だった。 この度公開されたのは、リトル・リチャードがロックの歴史を語る上でいかに偉大なのかを知ることができる予告映像。リトル・リチャード本人の当時の貴重なインタビューやライブ映像、彼を尊敬する豪華アーティストたちからの言葉を交えながら、歴史を作った一人の人間が刻んだ魂の軌跡を振り返っていく。 映画『リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシング』は、2024年3月1日(金)より全国ロードショー。
otocoto編集部
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