<ラグビー>エディの後任監督は外国人監督がベスト?
ラグビーのワールドカップイングランド大会で大旋風を巻き起こした日本代表チームが13日、帰国したが、4年計画でハードワークと最先端の戦術、技術をチームにたたきこみ、歴史を塗り替える3勝につなげたエディー・ジョーンズ監督(55)の退任がすでに決定、ファンの注目を集めているのが、2019年の日本大会で指揮を執る次期監督だ。 岩渕健輔ゼネラルマネジャーは、「今回、チームは3勝あげた、2019年は、それ以上の成績をあげなければならない。選手を支え、力に変えれる人を任命するのが一番。いかに次の段階に継承できるか」と、後任監督像を口にした。現在、60人の候補をリストアップ。今後、岩淵GM、平尾誠二理事ら協会首脳で、12月決定を目安に後任候補を絞り込んでいくことになるが、すでに海外メディアは、ニュージーランド出身で、現在、フィジー代表監督のジョン・マッキー(58)が最有力だと報じた。 4年後のワールドカップに向けて「できれば出たい。スクラムハーフには内田啓介ら若い選手が出てきているので、名前で選ぶのではなく、その時点でベストな選手を選考してもらいたい」と、ゼロから代表争いに参戦する意思を表明したSHの田中史朗(30)は、あくまで個人の意見としての理想の監督像を「できれば外国人監督がいいと思う」と語った。 「世界を知っている人の方が選手の意識は高くなる。日本人の監督はトップリーグしかやっていない。世界を知って、経験のある人が望ましい。海外の監督は、勉強している人が多い。一緒に、練習や試合をこなす中で信頼感が高まる。日本の監督は上から物を言ってくる。そうなると選手が考えることをしなくなる。対等の目線が大事。エディは、どちからというと、やらせる日本人タイプだったけれど(笑)、誰が次の監督に来ても、エディから学び、日本の歴史を変えたことを継承して意識させてもらいたい」 世界最高峰のスーパーラグビで活躍、いち早く世界を知り、エディ監督にも、時には喧嘩覚悟で率直に意見をぶつけてきた“物言うSH”の意見だけに説得力がある。 実際、協会サイドも、世界のトップレベルのラグビーを経験、実績を残している外国人監督を軸に選考を進めているようで、スーパーラグビーで優勝5回、ニュージーランド最優秀コーチ賞などを受賞。豪州代表をも率いて、昨年からはトップリーグのパナソニック監督に就任したロビー・ディーンズ(56)、ニュージーランド出身で2012年から2年アイルランドのマンスターでHCを努め、欧州プロ12リーグの最優秀コーチ賞を受賞し、現在、NTTコムの監督のロブ・ペニー氏(51)らも候補に入っている。 だが、海外での実績を優先するとなると、代表監督就任に意欲を持つヤマハ発動機の清宮克幸監督(48)らの日本人候補は、リスト順位が後の方に置かれることになる。2019年の日本開催で、ベスト8以上の目標を達成するために、重要課題となる次期監督人事。12月の理事会で承認、決定となる運びだが、ラグビーの精神にのっとって、選考理由も含め、決定までの経緯は、密室ではなく開かれた議論も必要なのかもしれない。