純烈、険しい道を切り拓いてたどり着いた今 紅白は「10回を目標に」 メンバーの卒業・加入で感じた思いも
ファンや家族、自分のため…4人それぞれの原動力を語る
――皆さんの原動力もお聞かせください。 後上:お客さんが目の前にいたり、収録だとスタッフさんが目の前にいたり、誰かの前で何かをやることが多いので、目の前にいる人たちが楽しそうに帰っていく姿を見られるように日々努めていこうという繰り返し。新しいことも、目の前の人がやってほしいと言っているしなって。求められたらやろうという気持ちです。 白川:僕もファンの皆さんや自分の親族が、日々いろんなことで疲れたり元気がなかったりしても、僕たちのステージやテレビを見て、元気をもらったり、ファン同士でコミュニティができたり、そういった話を聞くとすごくうれしくて、力をもらいます。純烈は「夢は紅白! 親孝行!」というキャッチフレーズでずっとやらせてもらっていますが、うちの母が今年91歳になり、僕の名前を忘れてしまったり、ベッドで寝たきりということが多いですが、僕がテレビに出ていると目の色が変わって「裕二郎が出ている」と。そういうのを見るともっと頑張らなきゃいけないなと思うし、僕が出ることがうちの母ちゃんには一番の薬になると思っているので、純烈をやり続けたいと思います。 岩永:純烈に入る以前の俳優時代からずっと思っていたことですが、僕も2人と一緒で、映画やドラマに出たら、親族や友達が喜んでくれるし、純烈に入ってからも、自分の家族も何度もコンサートに来てくれて、ファンの方はもちろん、自分の一番身近な人たちが喜んでくれるというのが原動力です。 酒井:この肉体が使い物にならなくなるまで、この体を利用して行けるところまで行ったろうという感覚が小さい頃からあって、突き進むという根性が消え去らない。自分は自分のためにやっていると思います。究極言うと家族とかファンじゃないと思う。もちろん喜んでいただきたいという思いでやるんですけど。北島三郎さんのようにあそこまでやり切った先輩がいて、そういう人たちのバトンを感じるので、あんなに長くは続けられないけど、次の人にバトンを渡すまでは頑張ろうという思いです。 ――最後に「明治座新春純烈公演」に関してメッセージをお願いします。 酒井:もちろん多くの方に来てほしいですけど、特に元気がなかったり、疲れたり、ちょっと自分の矢印が下がっているなという方、思い切って明治座の入り口をくぐって客席に座ってくれれば、僕らなんとかしますので、ぜひともお集まりいただければと思います! ■純烈 2007年結成。元戦隊ヒーロー俳優中心の4人組ムード歌謡コーラスグループ。 メンバーは酒井一圭(リーダー)、白川裕二郎、後上翔太、岩永洋昭。2010年「涙の銀座線」でメジャーデビュー。「夢は紅白親孝行」を目標に掲げながら温浴施設で地道に活動を続ける姿が“スーパー銭湯アイドル”としてテレビ番組に多数取り上げられ、注目を浴びた。2018年、グループ結成から11年で『第69回NHK紅白歌合戦』初出場を果たし、6年連続出場継続中。11月25日には初となる日本武道館公演が開催される。
酒井青子