Photo: Adobe Stock

　どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世しない人の本当の理由」についてお伝えする。 ●　アドバイスを聞きすぎてはいけない 　あなたは会社の先輩や上司から「アドバイス」を受けたことがありますか。また、アドバイスを受けた際はどう対応するようにしていますか。時には別々の先輩が全く逆のことをアドバイスしてくることもあって困ったりしませんでしたか。 　そんなお節介な先輩たちの言うことを全て真面目に守っていけば会社員として将来成功できるかというと、実は難しいところです。 　実はすべてのアドバイスを聞いている人は出世しません。今回は、「なぜ、すべてのアドバイスを聞いてはいけないのか」について、説明していきましょう。

●　アドバイスを取捨選択する1つの基準 　きっと会社ではさまざまな上司・先輩があなたにアドバイスをしてくれていることでしょう。 　ここで重要なのは、「本当にそのアドバイスに従うべきかを見極める技術」です。 　特に最も重要視すべき観点があります。それは、「その先輩のアドバイス通りに行動したとして、あなたが会社員としてその会社の良いポジションにつけるのかどうか」です。 ●　「すでに評価されている先輩」をコピーしよう 　あなたにとって必要な先輩は、お節介な先輩でも、話しかけやすい先輩でも、話していて楽しい先輩でもありません。あなたが効率よく会社員人生を過ごすに当たって理想的なロールモデルとなり得る先輩です。 　つまり、「既にその組織から評価されている先輩」を見極めてコピーするような行動を取ることが重要です。 ●　「オール5の先輩」以外の言うことは聞かない勇気を持て 　では、理想的なロールモデルとなる先輩をどう見極めればいいでしょうか。わかりやすく言うと、会社で「オール5」をとっている、そんな先輩を見つけてみるイメージです。 　会社という名の学校で、5を取るためのコツをつかんでしっかりと実践し、会社からの評価という名の通知表で優秀な成績を収めている……そんな先輩を見つけてみましょう。逆に、「上司からはとても高い評価を受けているにもかかわらず、後輩からは全く逆の評判がある先輩」には注意が必要です。彼らはおそらく、本来全方向に割くべきリソースを一極集中させて、一見良さそうに見せているだけにすぎないからです。 　コピーすべき先輩を見極めることができれば、誰の言うことを聞いて、誰の言うことを聞かなければいいかが明確化され、会社員人生における成功率を高めることができます。 　（本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』の一部を抜粋・編集・加筆した原稿です）