台風が離れても…新幹線計画運休のワケとは
Daiichi-TV(静岡第一テレビ)
今回の台風7号の接近に伴い実施された「計画運休」。JR東海によるとこれは、駅に多くの人が滞留するリスクや列車が駅と駅の間で止まり長時間足止めされるリスクなどを回避するためだといいます。 東海道新幹線で「計画運休」が実施されるのはこれで8回目ですが、鉄道ジャーナリストの梅原さんによると東海道新幹線は大雨に対しては“弱い”といいます。 (鉄道ジャーナリスト梅原淳さん) 「東海道新幹線は残念ながら風にも雨にも比較的弱い/雨はとくに土の地盤が多いのでそれで土砂崩れが起きやすいということで、どうしても台風のような広範囲にわたって大雨の被害が予想されるっていうときにはどうしても計画運休を行うという判断が出ると思う」 ところで今回、2日も前に“終日運休”が発表されたのはなぜなのでしょうか。 その理由についてJR東海はお盆期間で利用客が多いため旅行計画をその前後に分散して変更できるように2日前の時点で判断して発表したといいます。 しかし今回、台風は予想よりも東にそれたため、終日運休となった東京~名古屋駅間は台風の影響が想定よりも少なくなりました。 この状況の変化に応じて一部の列車を運行させたり運休を取りやめることはできなかったのでしょうか。 これについてJR東海は台風が通過した後も設備の点検を行い安全を確認した後でなければ運行することができず、限定的な本数での運行ではそれに対して多くの人が駅に押し寄せることが予想されかえって混乱を招くためとしています。 駅の混乱で記憶に新しいのが…先月22日の浜松駅。 保守用車両の衝突事故の影響で浜松・名古屋駅間で終日運転見合わせとなり駅は多くの人で大混乱しました。 その経験が今回の東京~名古屋駅間の運休につながったのではないかと梅原さんは話します。 (鉄道ジャーナリスト梅原淳さん) 「きょう(16日)もおそらく静岡駅と名古屋駅の間はまだ、こだまをなんとか走らせることができたかもしれない」 「静岡と東京駅の間はほかの交通手段で何とか移動できるのではないかと人が集まってきたりすると静岡駅で混乱が起きる」 「それならばと東京、名古屋という大きな拠点のところで列車を打ち切っているのだと考えます」