ユーチューブ登録者100万人!超人気フレンチシェフのコースが5000円台で食べられるらしいので行ってきた
パスタは4種から選択でき、この日いただいたのは“普通には戻れないミントのジェノベーゼ”。吉田シェフが自身のユーチューブチャンネルでも紹介する料理だ。ミントと聞いた時は正直、「オーソドックスなバジルの方がおいしいのでは?」と思ったが、実際に食べてみるとミントのクセは一切なく、上品にまとめられており舌鼓を打った。香りづけに加えたレモンも相まって爽やかな余韻に浸りつつ、ジェノベーゼにミントを採用するという独創的な発想に思いをはせた。
メーンは、“シェフが辿り着いた圧巻の仔羊ハンバーグ”をシェアした。スパイスや牛脂を練り込んだラムの挽肉を豚肉の網脂で包み、重厚感のある旨みとコクが閉じ込められていた。スペシャリテとして登場したのは、吉田シェフ自身も特に気に入っているという“〆の濃厚ビスクリゾット”(ディナーコース限定、追加700円)。カニの味わいを堪能できるよう、塩は使わずチーズも最小限で仕上げた。吉田シェフは、「記憶に残るような一皿になったと思う」と自信の表情を浮かべた。デザートは、フランスで修行していた頃によく通っていたイタリア料理店の味を思い出しながら作ったというティラミス。エスプレッソの酸味や苦味の主張は抑えつつ、マスカルポーネの濃厚な味わいが際立っていた。
「『スピカ』くらいの席数と価格帯であれば、より多くのお客様に届けられるし、来てくださるお客様も肩肘張らずに自分の料理を楽しんでもらえると思った。一料理人としても、普段とはまた違ったアプローチができて刺激になった」と吉田シェフ。「家族でゆっくりコースを楽しんだり、友人とアラカルトをシェアして気軽にワインを楽しんだり、いろいろな使い方をしてほしい」と語った。