【区間賞一覧】初V國學院大學は中盤の区間で2人受賞 2位駒澤大学は長距離区間に強さ発揮 3位青山学院大学も2人受賞 黒田朝日&山本歩夢が区間新〈全日本大学駅伝〉
■各大学のエースが集まった7区は駒澤大学キャプテンが魂の走り
7区(17.6キロ)は、駒澤大学の主将の篠原倖太朗選手(4年)が区間賞を獲得しました。 先頭を争う青山学院大学の太田蒼生選手(4年)と國學院大學の平林清澄選手(4年)がし烈な争い。4秒差で先にスタートした太田選手がハイペースで飛ばして、一時は10秒以上の差をつければ、平林選手が終盤に追いつく展開。両者の争いは4秒差のまま同タイムとなります。 一方、2分47秒差の5位でタスキを受けた篠原選手は、前を走る城西大学と創価大学を抜き3位へ。単独走で孤独な戦いの中で49分57秒と太田選手や平林選手を10秒上回る区間賞。各大学のエース対決に勝利しました。 序盤は大きく出遅れた展開となったチームに「1区から6区までの選手が走ってきた中で、彼ら自身が思うようにいかなかった走りの子もいたと思います。その子たちが必要以上の責任を負わないように、自分が少しでも前へ前へとタスキをつなぐことを意識して走りました」とコメントしています。 またこの区間は、駒澤大学OBの田澤廉選手が49分38秒の区間記録を保持。「過去の先輩方の記録を追って行こうかなと思って走ってみましたが、やはり田澤さんは強かったと思いました」と振り返りました。 出雲駅伝ではアンカー区間で平林選手に敗れるなど、チームは2位。篠原選手は「これで1勝1敗。箱根駅伝では青山学院の太田くんもしっかりと調子を上げてくると思います。箱根に合わせて、誰が一番強いかハッキリさせたい」と締めました。
■これが王者駒澤大学の底力!衝撃の猛追に指揮官も笑顔
最終8区(19.7キロ)は、駒澤大学の山川拓馬選手(3年)が怒とうの猛追をみせました。 先頭と2分37秒差の3位でタスキを受けた山川選手は、序盤からハイペースでレースを展開。あまりの猛追に國學院大學の8区を走った上原琉翔選手(3年)もレース途中に後ろの駒澤大学との差を沿道の仲間に確認するほど。ゴール手前で青山学院大学を抜き、優勝した國學院大學とは28秒差の2位でフィニッシュ。歴代最多16回の優勝を誇る王者の意地をみせました。 また山川選手は、57分09秒で区間賞を獲得。早稲田大・渡辺康幸選手の8区日本人最高記録(56分59秒)には届きませんでしたが、2分詰め寄る衝撃の猛追。駒澤大学の藤田敦史監督は「すごいことだよ!」と山川選手の頭をぽんぽんとたたき、笑顔でたたえる様子がありました。 チーム別の区間賞は、優勝した國學院大學、2位の駒澤大学、3位の青山学院大学と“3強”から2人ずつ獲得し、日本体育大学と城西大学から1人ずつ受賞しています。 ▽各区間上位3人 ◆1区(9.5キロ) 1位 28分18秒 平島龍斗(日本体育大学3年) 2位 28分20秒 嘉数純平(國學院大學3年) 3位 28分20秒 小暮栄輝(創価大学4年) ◆2区(11.1キロ) 1位 31分4秒 鶴川正也(青山学院大学4年) 2位 31分5秒 吉田響(創価大学4年) 3位 31分37秒 アモス ベット(東京国際大学2年) ◆3区(11.9キロ) 1位 33分22秒 ヴィクター キムタイ(城西大学3年) 2位 33分39秒 伊藤蒼唯(駒澤大学3年) 3位 33分59秒 辻原輝(國學院大學2年) ◆4区(11.8キロ) 1位 33分03秒 黒田朝日(青山学院大学3年)※新 2位 33分41秒 斎藤将也(城西大学3年) 3位 33分44秒 谷中晴(駒澤大学1年) ◆5区(12.4キロ) 1位 35分35秒 野中恒亨(國學院大學2年) 2位 35分41秒 スティーブン ムチーニ(創価大学2年) 3位 36分8秒 山口竣平(早稲田大学1年) ◆6区(12.8キロ) 1位 36分47秒 山本歩夢(國學院大學4年)※新 2位 37分24秒 白石光星(青山学院大学4年) 3位 37分39秒 安原海晴(駒澤大学2年) ◆7区(17.6キロ) 1位 49分57秒 篠原倖太朗(駒澤大学4年) 2位 50分7秒 太田蒼生(青山学院大学4年) 2位 50分7秒 平林清澄(國學院大學4年) ◆8区(19.7キロ) 1位 57分9秒 山川拓馬(駒澤大学3年) 2位 57分48秒 野沢悠真(創価大学3年) 3位 58分12秒 工藤慎作(早稲田学2年)