【ラグビー】「笑顔の100周年試合、福岡高校関東遠征」
試合後、両チームが集ったファンクション。早実・大谷寛ヘッドコーチは語りかけた。「10年前、早実が福岡遠征をしたとき福高に64点を取られた。自分たちは1トライでした。そこから、花園(冬の全国大会)に3回出場できました。同じジャージで両チームが花園で対戦できれば」。福高との試合が今の早実の原点になった。 100周年。創部から1年後の1925年、福高は初めて第9回全国大会に出場した。戦中の’41年、24回大会で初優勝を遂げた。’46年、’53年と3度の全国制覇。出場は37回、優勝3、準優勝3、ベスト4は5回を誇る名門だ。しかし最後の出場は、福岡県から2校出場が確保された2010年度の90回記念大会となっている(2回戦敗退。12-48大阪朝鮮高)。 今年の福岡県大会、福高は10月20日に初戦(3回戦)を迎える。勝利すると準々決勝は最大の壁・東福岡高だ。「きょうの前半からの戦いを続けられれば」と堂本が力をこめる。原監督は「やることは同じ。福高はタックル。ディフェンスから」。 3年生には、来春の進路も待つ。 福高のホームぺージでは、3年生の個人紹介に志望大学を掲載している。この日の会場、早大ラグビー部を目指す3人には憧れの場所だ。主将・大庭、SO堂本は「ここでできてモチベーションが高まりました。絶対に行きたい」。一般受験で志す。もう一人、マネージャーの山本琴さんは文学部系志望。「2人と一緒に合格して早大ラグビー部へ」。 花園後は、大学でも早実生とワンチームになりたい。 (文:見明亨徳)