写真：HOMINIS

「夢の共演」という言葉がある。 推しと推しとの共演、大物同士の共演、ライバルが肩を組んでの共演など、夢の共演には様々なパターンがあるが、2021年に公開された映画「レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝」は、「全世界が待ち望んだ共演」が実現したと言っても過言ではないだろう。なぜなら、ハリウッド映画界のスターであるアーノルド・シュワルツェネッガーと、アクションスターのジャッキー・チェンが初共演を果たしたからだ。 【写真を見る】「レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝」より シュワルツェネッガーは、鋼の肉体を武器に活躍する俳優で「ターミネーター」シリーズ、「ツインズ」、「コマンドー」、「エクスペンダブルズ」シリーズなど、代表作は多岐に渡る。 一方、ジャッキー・チェンは「酔拳」シリーズ、「ポリス・ストーリー」シリーズ、「ラッシュアワー」シリーズなど多くの作品に出演。体を張ったスタントや人間離れしたアクションシーンは子供たちの憧れの的となった。 そんな今もなお語り継がれる名作に出演し続ける2人が、時を経て共演した本作は、ハリウッドスタッフが集結した前作「レジェンド・オブ・ヴィー 妖怪村と秘密の棺」の続編で、ロシア・中国・アメリカ合作によるアクションアドベンチャー映画である。 特に、シュワルツェネッガーとジャッキーが演じた役がファンのツボを押さえていてワクワクする。 本作の主人公で、英国地理学者・ジョナサン(ジェイソン・フレミング)に、ロシアより東の地図を作成するよう命じたピョートル大帝(ユーリー・コロコリニコフ)は、500年間誰も脱獄できていないというロンドン塔に捕えられてしまう。そんな彼と同房だったのがジャッキー演じる老師。白髪の長髪と髭を蓄えた姿はまさに"老師"そのもの。武術の達人の風格すらある。 ロンドン塔から脱獄しようとするピョートル大帝を手伝う老師だったが、彼の前に最強の敵が立ちはだかる。シュワルツェネッガー演じるジェームズ・フックだ。部下を従える姿には威厳が漂い、ロンドン塔の刑務所長として圧倒的な力強さを感じるフック。そんな彼と老師とのバトルは前半の見どころのひとつと言えるだろう。 フックが重いパンチを繰り出せば、老師はするりと避けて蹴りを繰り出す。2人は睨み合い「やるな」、「そっちこそ」と言葉をかわす。パワーのフックと技の老師...果たして、軍配はどちらに？ この他、老師から印を託され、娘に渡すよう言われたピョートル大帝や、中国へ向かったジョナサンの行く末などの物語の展開はもちろん、最新VFXを駆使した映像美、ジャッキーのスタントチームが監修したカンフーアクション、製作総指揮を務めたシュワルツェネッガーの手腕などが堪能できる映画「レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝」は、洋画専門チャンネル「ザ・シネマ(CS227)」で8月31日(土)ほかに放送される。夢の共演を見逃すな。 文＝浜瀬将樹