【日本ハム】167センチ最小兵の山本拓実が大志抱く「逆にいける」投手陣“タワー化”歓迎
チーム最小兵の167センチ日本ハム山本拓実投手(24)が、投手陣の“タワー化”を歓迎した。ドラフト会議では、198センチの2位東海大相模・藤田琉生投手(17)ら185センチを超える長身投手を4人指名。190センチの福島、191センチの柳川も主力へと成長中だが、その中で自身の低身長を武器ととらえ、打者を翻弄(ほんろう)する。CS期間中に痛めた背中は回復し、11月1日からはエスコンフィールドでの秋季キャンプに参加する。 ◇ ◇ ◇ 小柄な山本拓が“たくミニ戦略”で、来季の投手力アップに貢献する。ドラフト2位の藤田は198センチ、同4位前橋商・清水大暉投手(18)が192センチなど、長身選手の大量指名には「190センチとか、大きいピッチャーばかりで(175センチの)河野さんと『ちっちゃいもんいじめか』みたいに言ってたんですけど…」。これはあくまでジョーク。「それぞれ特徴があるのは、いいことなので」と前向きに話した。 体格のハンディをものともせず、持ち前のバネや体幹の強さで150キロ超えの力強いボールを投じてきた。「大きいピッチャーがたくさん入ったってことは、逆に自分みたいな低いところから(ボールが)くる投手はすごくいける」。チーム内に長身投手が増えることは、より小さな自身の特徴が際立ち、両者にメリットがある。 そんな自身の個性をより生かすためにも、秋季キャンプからの入念な下準備が不可欠だ。CSファーストS登板後に背中の痛みを訴えたが「全然大丈夫」と回復。22日からの練習ではキャッチボールの強度を上げており、11月1日からのキャンプでは、ブルペン登板も予定している。来季へ向け「不安なくオフに入りたい」と意気込んだ。 移籍2年目の今季は自己最多6勝を挙げ、防御率も1・82と躍進。CSファイナルSでもキーマンとして期待されたが投げられず「『いい場面を任せるぞ』って言ってもらってたので、申し訳ない気持ちはすごくあった。来年また自分がその地位で取り返しに行きたい」。小さな体に、大志を抱く。【永野高輔】