大人になったふたりが伝える10年分の“ありがとう”

ーーでは逆にこの10年でお互い変わらないなと思うところはありますか？ 小林：口癖は変わってないかもしれない。取材で質問された時に、必ず最初に「なんだろうな」って言って、ちょっと上を見る感じはたぶん変わってない。 中山：変わってないね。しかも「なんだろう」と言ってるあいだに、普通は答えを考えるじゃないですか。でも、実はなにも考えてなくて（笑）。それも変わってないと思う。 小林：でも人柄や芯の部分は、やっぱり10年間変わっていないと思います。「なんだろう」も変わってないし（笑）。口には出さないけど自分の中にある確固たるものというか、絶対これはブレないみたいなものが昔からあるんですけど、そういうところは変わってないと思います。 ーー中山さんは小林さんについてどう思いますか。 中山：なんだろう（笑）。やっぱり人としての温かさですかね。何があっても包み込んでくれるような優しさが出会った頃からずっと変わらずにあると思います。だから居心地もいいし。どうしてここまで人に優しくなれるんだろうって思います。私が結構冷めてるタイプだから（笑）。 ーーどうしてそこまで優しくなれるんですか？ 小林：愛情が芽生えるんですかね（笑）。 中山：体調が悪かったりすると、私だったら「放っておいた方がいいのかな」と思っちゃうけど、歌穂ちゃんは「大丈夫？」みたいな言葉をかけてくれるんです。それは私にはできない優しさだから、すごいと思う。 ーーちなみに、お互いのここが羨ましいと思うところはありますか？ 小林：私は莉子ちゃんのドライな感じに憧れますね。冷めてるわけじゃなくて、誰に対しても一定の距離感を保つというか、ドライなんですよ。それでいてライブでは爆発力がやばくて（笑）。このドライな雰囲気からは想像つかないギャップがあって、これができる子はほかにいないなと思うので羨ましいです。近くにいると男性っぽさを感じることもあって、もし男の子だったら沼らせる系かもしれない（笑）。 中山：（笑）。私は歌穂ちゃんの優しい歌い方ができるところが羨ましいです。私は力強く歌うタイプなので、歌穂ちゃんにしか出せないリラックスした歌声にはすごく憧れます。真似しても絶対にできない、生まれ持ったものだと思うので。 ーー出会ってから10年以上が経って、ふたりの関係性は変わりましたか？ 中山：変わらないよね。 小林：うん。本当にずっと一緒にいるので。真山（りか）さんに「どっちかがいない現場だと、無意識のうちにふたりとも元気なくなるんだね」と言われて（笑）。莉子ちゃんが体調不良で現場にいなかった時に、自分では気づいてなかったんですけど、「歌穂も元気ない？」と言われて。同じことが莉子ちゃんにもあると言われた時は、そのくらいずっと一緒にいるんだなと思いました。 ーー本当に素敵な関係性ですね。それでは今後やってみたいことはありますか？ 中山：もっとお芝居に挑戦してみたいです。えびちゅうを続けながら、お芝居でもっともっと自分を磨いていきたいなって思ってます。最初に本格的なお芝居に挑戦したのは、えびちゅう主演のドラマ『甲殻不動戦記 ロボサン』（テレビ東京系）でした。その時は加入してすぐの14歳くらいだったので、あまり自分を表現することはできなかったんですけど、自分以外のものになれている感覚がすごく楽しくて。最近になって、本格的にいろいろなお芝居に挑戦していきたいという気持ちが強くなりました。 小林：私は絵を描くことが好きなので、過去2回やらせていただいてますが、また個展をやりたいと思っています。デザインにすごく興味があるので、自腹でレッスン着を作ってメンバーのみんなに寄付したんですよ（笑）。グッズ制作やデザイン系のものに携わってみたいと思っています。 ーーおふたりの10周年記念ライブが開催されます。どのような内容になりそうですか？ 小林：『カホリコ加入10周年ライブ「それみろ！カホリコ～レンコンと天丼から10年～」』ということで、ちょうど今どんな内容にするかを話し合っているところです。カホリコっぽい世界観であったり、ふたりの10年の歴史が見えるような思い出だったり、懐かしさみたいなものを感じてもらえると思います！ 中山：タイトルや歌いたい曲も自分たちで決めています。この10年間、カホリコがここまで来れたのは本当にファンの皆さんのおかげだと思っていて。その10年分の“ありがとう”を9月14日に伝えられたらと思いながらライブを考えています。今までのカホリコを見せながら、「大人になったね」と言ってもらえるような内容にできたらと思っています！ ーーでは、最後にお互いに聞いてみたいことは何かありますか？ 中山：最近、歌穂ちゃんの家に急に押しかけることがあるんですよ。22時ぐらいに連絡して、突然「明日、歌穂ちゃんの家にクッキー作りに行っていい？」って（笑）。歌穂ちゃんはインドアなタイプだから、こうやって私が押しかけるのは迷惑じゃないですか？ 小林：全然！　むしろ家に来てもらった方がありがたいので、こちらは問題ないです（笑）。 中山：ありがとうございます（笑）。 ーー自宅で集まって何をするんですか？ 小林：誕生日付近にお酒をいただくことも増えたので、一緒に家で飲むこともありますし、あと私が自炊を頑張っているので、ご飯の味見してもらったり（笑）。美味しいご飯を作れるようになりたいんです。 中山：歌穂ちゃんの料理、美味しいんですよ。前に角煮を作ってくれたんですけど、主婦の味でした（笑）。