信州ブレイブウォリアーズの渡邉飛勇が手にした自信「第3クォーターまでのプレーができれば最高の日本人ビッグマンになれそう」
「今回の第4クォーターみたいなプレーで自分にイラつきたくはない」
結果は残念だったが、信州は前評判通り、B2の優勝候補と言われる底力を見せた。特に印象的だったのは207cmの渡邉、198cmのビュフォード、203cmのウッドベリー、198cmのエリオット・ドンリー、191cmのアキ・チェンバースによる高さと機動力を兼備したラインナップだ。渡邉も「このチームは全員が役割を持っています」と語る中で、この布陣に自信を見せる。 「全員がスイッチできて、どんな守備の戦術もできます。そしてアキとドンリーもセカンドハンドラーとして良いですし、ウッドベリーも守るのが難しい選手。ディフェンスで負けないですし、オフェンスは5人が脅威です」 この週末、渡邉のプレータイムは愛媛戦で16分26秒、川崎戦で17分45秒と主力として起用された。彼がプロ入りしてローテーション入りするのは初めてだ。「プレータイムが増えてすごく楽しいです。これくらいのプレータイムをもらえたのは6年ぶりくらいです。これまでは3分くらいだったので、アジャストしていかないといけないです」というように、渡邉にとって待ち望んでいた環境だ。 そして、今回彼が見せたプレーは来るべきレギュラーシーズンでの期待がさらに高まるモノとなった。渡邉も「この試合を見て第3クォーターまでのプレーを続けることができたら、僕は最高の日本人ビッグマンになれそう」と語る。 しかし、だからこそチームが失速する一因を作ってしまった第4クォーターの自身のプレーを許せない。「まずは悔しいです。フィルムを見て、もっと良くなって今回の第4クォーターみたいなプレーで自分にイラつきたくないです。他のチームメートは、それぞれ仕事をしましたが、自分はできなかったです」 これからの渡邉の課題は、ファウルトラブルも含めた安定感の向上だ。それは本人も痛感している。自らに的確なパスを供給してくれるチームメート、育成能力に長けた指揮官と恵まれた環境の中、渡邉は大きなステップアップを迎えようとしている。
鈴木栄一