東京で木枯らし1号吹いて乾燥の季節に突入…ラニーニャ現象で乾燥進む今シーズン・湿度チェックでお肌の対策を
◆東京に木枯らし1号 立冬の7日は東京で「木枯らし1号」が吹いて、都心の空は雲が無く、真っ青な空が広がった。ビルの谷間からは奥多摩や秩父、丹沢などの山々がくっきりと見え、東京では冬らしい景色になった。 【画像】遠くの山まで見渡せるほど澄んだ東京の空気 なぜ、山々がくっきり見えることが冬らしい景色なのか?冬以外の季節は晴れていても、遠くに雲があったり、かすみがかかったりして、遠くがくっきりと見えない。これは湿度の役目が大きい。 東京など太平洋側の地域の夏は湿度が高く、冬は空気が乾燥する。これは夏の高気圧は高温多湿な空気だが、冬の北西風は日本海側から山を越えて太平洋側に吹き下りる際に湿度が下がるためである。 湿度と気温の両方が下がると空気中の水蒸気量はとても少なくなり、これが空気中の透明度を上げて、遠くがよりクリアに見えるというわけだ。 7日の東京は湿度も35%まで下がった。東京は11月3日にも湿度が35%まで下がり、35%以下になる梅雨入り前の6月8日以来となった。いよいよ空気の乾燥が気になるシーズンに入って来た。 ◆いよいよ乾燥の季節 島根県観光連盟が「美肌県しまね」をキャッチフレーズにしている。大手化粧品メーカーが発表する美肌県グランプリを最多受賞しているがその理由のようだ。乾燥が気になる冬の湿度が太平洋側の地域に比べると島根県の方が高い。毎年、日本海側の県が上位に名を連ねる。 太平洋側では湿度の低下により肌へのダメージ予防が気になる冬期。筆者も冬になると、肌のかゆみから皮膚科に通う機会が多くなるので湿度の低下は最大の関心事だ。 湿度は災害につながらない事もあって、気象庁のホームページでは情報が少ないが、民間の気象会社は予測情報をアプリやホームページ等で提供している。 日本気象協会は気温や湿度のデータから冬の肌荒れについて注意を呼びかける「うるおい指数」を毎年10月からホームページで公開。数字が小さいほど肌荒れしやすく、保湿対策が必要としていて、担当者によると、これからページ閲覧数が多くなる見込みという。 ウェザーニュースはお肌のカラカラ度やしっとり度を5段階で予想する「乾燥指数」や、風邪やインフルエンザのウイルスは湿度が低くなると空気中を浮遊して、鼻や口に入りやすくなることから「風邪予防指数」をアプリやホームページ等で公開して、自身や家族の体調管理に活用してほしいとしている。 ◆この冬は例年以上に乾燥対策を! 例年でも12月から3月にかけて太平洋側では空気が乾燥するので、まさにこれから乾燥対策が重要になってくる。ラニーニャ現象が起きるこの冬は、いつもの年よりも空気が乾く事が考えられるので、特にこの冬は乾燥の情報を上手に活用して、肌や喉などのヘルスケアや火の取り扱いに注意してください。 三井良浩(フジテレビ気象センター)
三井良浩