【C大阪×浦和戦】10位後退・浦和レッズが再浮上するために必要なもの(1) 「得点を奪えない」悪循環とGK西川の「位置」、CB佐藤に求められる「辛抱」
明治安田J1リーグ第18節、セレッソ大阪(以後、C大阪)対浦和レッズ(以後、浦和)戦が、ヨドコウ桜スタジアムで行われた。試合は2-1でC大阪が勝利し、2カ月ぶりとなる勝ち点3を手にした。 それまで勝点25で並んでいた両チームだったが、C大阪が6位に順位を上げ、逆に浦和は10位に後退した。浦和が4試合ぶりの勝利を目指した白熱の一戦を、得点シーンを中心に分析しよう。 ■【映像】ルーカス・フェルナンデスのスーパーFKと西川周作のポジショニング【C大阪×浦和】激闘
■開始から浦和ペース「前田直輝らがシュート」
C大阪は前節からオランダ1部リーグ、AZアルクマールへの今夏の完全移籍が秒読みとなった毎熊晟矢と、奥田勇斗を変更。 浦和は、前節から出場停止のアレクサンダー・ショルツに代えて佐藤瑶大を、オラ・ソルバッケンに代えて大久保智明を起用した。 雨中の一戦は、試合開始から浦和ペースで進められた。 12分には前田直輝のシュートが、さらに16分にはチアゴ・サンタナのシュートが、ゴールの枠を外れていく。また、33分には伊藤敦樹のシュートをC大阪の西尾隆矢がブロックした。 今季の浦和のパターンとなってしまった「チャンスは作るが、得点は奪えない」という繰り返しが、この試合でも顔を出す。 そんな中、C大阪に先制点が生まれる。
■ルーカス・フェルナンデス「FKが決まった!」
42分にルーカス・フェルナンデスがハーフウェーラインを少し越えた場所からフリーキックを決める。 この場面は、ゴールキーパー(以後、GK)の西川周作がポジショニングを2~3歩前にとっていた。 浦和は、一列のゾーンで守備しつつ、相手のキーマンにマークをつける。 西川は、GKとディフェンダーの間にボールが蹴られると予想して、少し前めにポジショニングして準備をしていた。それもファーサイド寄りに蹴るだろうと考えた。 しかし、フェルナンデスのキックはニアサイドに来たので、ボールに触れなかったのである。 47分には、左サイドに流れたボールにレオ・セアラが追いついて、佐藤と1対1になる。 セアラは佐藤の股を抜いてボールを転がして、一気にゴールに向かう。西川がボールを弾いて事なきを得るのだが、追加点を奪われかねない危険な場面だった。 センターバック(以後、CB)がサイドにケアに行った場合、自分がいたポジションが空いてしまうので、味方が自陣に戻ってくる時間を稼がなければならない。 佐藤は、右足を出してボールを取りにいっている。ここは、無理にアクションを起こさないで、辛抱強く対処するべきである。
川本梅花
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