外国人スキー客に人気のゲレンデはニセコだけじゃなかった アクセス抜群&パウダースノーで注目される北海道のスキー場 地元客を呼び込む取り組みも
北海道放送(株)
北海道はスキーシーズン真っ盛りですが、外国人客らで賑わうのは、何も『ニセコ』だけではありません。 【写真を見る】外国人スキー客に人気のゲレンデはニセコだけじゃなかった アクセス抜群&パウダースノーで注目される北海道のスキー場 地元客を呼び込む取り組みも 札幌市から車でおよそ1時間半。北海道旭川市のスキー場『カムイスキーリンクス』です。 外国人観光客(イギリス) 「アケマシテ、オメデトウゴザイマス。ここはとても穏やかで、騒々しくないです」 外国人観光客(カザフスタン) (Q.なぜカムイスキーリンクスへ?) 「パウダースノー!斜面もすばらしい!」 スキー場担当者 「インバウンドの客が昨年以上に増えてきている感じ」 “ニセコには負けられない!”外国人客の獲得に奮闘するスキー場を取材しました。 旭川市内のホテルや駅を回り、スキー場にやって来る路線バス。降りてきたのは、ほとんどが外国人客です。 外国人観光客(台湾) 「台湾からです。お願いします」 外国人観光客(スペイン) 「おはようございます。(Q.どこから来たの?)スペインから!」 外国人で賑わうといえば、ニセコが注目されることが多いですが、旭川市内にある『カムイスキーリンクス』をはじめ、富良野市やトマムなど、北海道上川地方のスキー場でも、外国人の姿が増えてきました。 昨年度の冬に、上川地方に宿泊した外国人は延べ58万人を超え、コロナ禍前と比べても10万人以上増えました。 この冬は、それを上回る勢いです カムイスキーリンクス事業部 阿部純也 営業課長 「(来場者は)前年比で120%くらいの入り込みを達成しています。例えば昨シーズンは200人くらいだった(オーストラリアからの)送客が、10倍くらいにはなる」 なぜ上川地方の人気が上昇しているのか?外国人客に、このスキー場を選んだ理由を聞くと…。 外国人観光客(イギリス) 「ここでのスキーや雪質はすばらしいしとても穏やか。騒々しくないし、人も少ない。木々に囲まれてスキーを滑れるのはとても楽しいです」 外国人観光客(フィンランド) 「ここの気候は寒く、いい雪がたくさんある。もちろん温泉も!」 「ニセコには2回行ったことがあるけど、とても騒がしいのでニセコには行きません」 スキー場側も、新たな手を次々と打っています。 今シーズンから、スキー初心者の外国人向けに、直営のスキースクールを開設。英語で指導できる外国人インストラクターも、3人雇いました。 さらに、自慢の雪質を生かしたツアーも… カムイスキーリンクス事業部 阿部純也 営業課長 「キャットツアーで使用する圧雪車になります。後ろに人が乗れるようになっていて、ゴンドラが運転されていない時間帯も山頂に行くことができて、誰も滑ってないゲレンデを滑ることができます」 この冬から始まった『アーリーモーニング・キャットツアー』は、1日1組限定で、料金は30万円。営業前の新雪のゲレンデを、ガイドと一緒に滑ることができるんです。 ほかにも新企画があります。上川地方の3つのスキー場をキャンピングカーでめぐるプランです。 共通リフト券付き、トマムのリゾート施設も利用できる4泊5日のプランが、4人で21万5300円からとなっています。 上川地方のスキー場がタッグを組み、富裕層の取り込みを狙います。 【スタジオ】 堀啓知キャスター) 北海道上川地方も、雪質はニセコに負けていませんが、こんなに多様な国や地域の人が、旭川市でスキーを楽しんでいたというのは驚きです。 とはいえ、ゲレンデは外国人ばかり…というわけでもないんでしょうか? 堀内大輝アナウンサー) 実は、いまもスキー場を訪れる人の大半は、日本人客です カムイスキーリンクスには、日本人客が旭川市外からも訪れています。このスキー場の魅力は? 神奈川から来たスキー客 「宿泊は本当に旭川の駅の近辺だけど、すごくアクセスしやすいし、(上川地方は)いろいろ楽しむにはいいですよね」 スキー客の子ども (Q.何が楽しかった?)「旭山動物園」 神奈川から来たスキー客 「食もスキーも、あと子どもの楽しみも(ある)」 別海町から来た家族連れのスキー客 「旭川で晩ごはんを食べてホテルに泊まって、あす帰る感じ」 (Q.ホテルからの距離は?) 「あっという間。こんなに近かったら、旭川の人が羨ましい」 旭川市中心部からのアクセスの良さや、スキー以外の観光も楽しめるところが人気です。 堀内大輝アナ) 最近は“スキー離れ”が進んでいると言われる中、上川地方の各スキー場では、地元客を呼び込む取り組みを進めています。 「カムイスキーリンクス」は、大人のリフト券を値上げした一方で、小学生料金は据え置きました。 スキー人口のすそ野を広げるため、子どもたちにたくさんスキーを楽しんで欲しいという考えからです。 また、札幌発着の直通バスを運行して。バス代は片道1000円と格安となっています。 ほかのスキー場でも、積極的な取り組みが進められています。 ・『富良野スキー場』は、小学生以下のリフトが無料。 ・『星野リゾートトマム』は、道民限定1日券が初回5000円、2回目以降4000円とお得です。 ・名寄や士別など、上川地方の5つのスキー場で『共通シーズン券』を限定発売したところ、1か月で完売したとのことなんです。 堀啓知キャスター) 北海道の学校は冬休み中ですし、次の週末は3連休。各地のスキー場は一層に賑わうそうです。
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