「何十年も現役を続けられることを目標に頑張っていきたい」――オリックスのドラ7・権田琉成が野球人生の長寿を誓う
オリックスは今年のドラフトで、5位から7位までいずれも社会人の右腕投手を指名した。7位で名前を呼ばれたのは、ドラフト1位の横山聖哉と同じ上田西高の出身で、明星大から社会人のTDKに進んだだ。担当した岡崎大輔スカウトは「2022年のU-23ワールドカップでは守護神を任され、MVPを獲得。MAX152キロのストレートは球速以上のスピード感があり、1年目から即戦力としての活躍が期待される実戦派投手」と期待を寄せている。 11月25日に仮契約を終えた権田は、「実感が湧いてきましたし、とても嬉しく思います。武器であるストレートのレベルをさらに上げて、任されたポジションで100%の力が出せるように頑張っていきます。一日も早くチームに貢献して、一年でも長く一軍で投げられるような選手になっていきたいです」と進化を誓っていた。 後輩の横山には「指名されてから横山から連絡が来て、よろしくお願いしますと。そこからちょくちょく連絡はとっていました。自分の野球っていうのは何かを教えてくれたのは上田西高だったので、何かしら恩返しできたらなと思ってます。横山とはすごく縁を感じました。上田市も大阪もオリックスも全部盛り上げていきたい。また同じ出身高校同士、プロでも感謝の心を忘れず、2人で何か高校に貢献できればと思います」と地元への恩返しの気持ちも背負ってプロの道へ進む。 「自分を目標としてくれる人が一人でも増えるように、またこの先、何十年も現役を続けられることを目標に頑張っていきたい」と息の長い選手になることを目指す。そのためにまずルーキーイヤーは、「一年間怪我をしない身体作りをし、ずっと一軍にいられるような選手になっていきたい」という。 「ユニフォームがかっこよくて、ピッチャーがすごくて、打者もすごいチームだと思ってます」とオリックスの印象を語る権田。ドラフト同期の上位4名が高校生だったことにも触れ「試合数とかも高校生と比べたら、やっぱり社会人上がりの方が場数を踏んでるので、そういったピンチの時とかに力を発揮できるとは思ってます」と、求められる役割の違いと、覚悟についても口にした。 背番号は98で、5位の高島泰都(王子/96)、6位の古田島成龍(日本通運/97)とは連番。「(社会人出身の3人で)頑張っていきたい」と、同い年の社会人右腕3人で切磋琢磨していく。近年では小木田敦也(21年ドラフト7位)のように、下位指名の社会人出身選手でも、すぐに一軍のマウンドで活躍する場面が見られる。権田にも同様に期待が高まるところだ。 取材・文⚫︎THE DIGEST編集部