追悼・桂雀々 「くっしゃみ講釈」「一文笛」「桂枝雀作 戻り井戸」「あくび指南」をテレビ初放送<衛星演芸招待席[落語]>
CS放送「衛星劇場」では、2024年11月に亡くなった落語家・桂雀々さんの独演会「桂雀々独演会 雀々の爆笑秋まつり」を12月にテレビ初放送。雀々さんが披露した「くっしゃみ講釈」「一文笛」「桂枝雀作 戻り井戸」の3演目のほか、ゲストで登場した古今亭文菊の「あくび指南」が放送される。 【写真】「桂枝雀作 戻り井戸」をいきいきと演じる桂雀々 ■“上方落語の爆笑王”の貴重な独演会を堪能 1960年に大阪で生まれた雀々さんは、1977年に故・桂枝雀さんに入門。1986年には「放送演芸大賞」新人賞、1987年に「NHK新人演芸コンクール」最優秀賞を受賞するなど輝かしい実績を残し、“上方落語の爆笑王”の異名を持つ人気落語家となった。 晩年まで独演会や全国を回るツアーなども積極的に行っており、今回放送される独演会「桂雀々独演会 雀々の爆笑秋まつり」は、亡くなる約2カ月前の2024年9月15日、東京・深川江戸資料館にて開催された。 ゲストの古今亭文菊による「あくび指南」を含め、四つの演目が披露されたこの独演会。今は亡き雀々さんの持つ独自の視点とユーモアを感じることができる貴重な機会となる。 ■「桂雀々独演会 雀々の爆笑秋まつり」4演目紹介 ■桂雀々「一文笛」(12月12日[木]朝4:25-5:00) 旦那がお参りに行った帰り、とある男から「提げている煙草入れを売ってほしい」と声をかけられた。気になって話を聞くと、男は、実は自分はスリなのだと言い出す。 ■桂雀々「桂枝雀作 戻り井戸」(12月16日[月]夜8:15-9:00) 井戸の底で目を覚ました男、通りかかった親子に助けてもらい、親子の家で酒をごちそうになる。機嫌よく酔い、田舎をほめ、酒をほめていたが、酔いが回ってくると一変し、くだを巻き始める。 ■桂雀々「くっしゃみ講釈」(12月29日[日]深夜2:35-3:30) 講釈師に恥をかかされた男が兄貴分と相談し、仕返しを画策。上方落語の演目で上方では「くっしゃみ講釈」、江戸では「くしゃみ講釈」と題される。噺家が魅せる「講釈」の場は見どころの一つ。 ■古今亭文菊「あくび指南」(12月24日[火]朝10:15-11:00) 何を習っても長続きしない男が、今度は「あくび」を習うときた。ひとりで行くのも間が悪いと、友人に付き添ってもらって指南所にやってくる。本当は勧誘の女がお目当てだった。代表的な滑稽話のひとつで、もとは上方の「あくびの稽古」。