LM P2も加わり計62台が走るル・マン24時間ポルシェ有利の下馬評は覆るのか!?
プロトタイプカーであるメーカー主体のハイパーカークラス、市販のFIA GT3車両で争われるLMGT3クラス、この2クラスの混走により争われるFIA世界耐久選手権(WEC)の最も重要な一戦、第4戦「第92回ル・マン24時間」が、フランス、ル・マン市の一部公道を用いたサルト・サーキットにおいて開催される。今回はハイパーカー、LMGT3の2クラスに、昨年いっぱいでWECからクラスがなくなった欧州ルマンシリーズ(ELMS)のLMP2車両16台も加わり、総勢62台が出走予定だ。
事前の性能調整(BoP)と6台もの大量エントリーで有利と言われているポルシェに、昨年の100回大会を制したフェラーリ、WECの覇者TGR(トヨタ・ガズー・レーシング)がどう勝負をするのか、はたまた他の陣営が24時間を支配するのか?中継に釘付けになることは間違いないだろう。
ル・マン24時間の前哨戦となった第3戦スパ6時間は、レース終盤に起きた大きなアクシデントからの中断、そして延長戦となった結果、ハーツ・チームJOTAの12号車ポルシェ963が優勝という波乱となり、フェラーリが勝ち損ねた。LMGT3クラスでは開幕戦で1-2フィニッシュを飾った2台のBMWがもらい事故に遭いマンタイEMAの91号車ポルシェが優勝と、ポルシェが2クラスを制した。
そして6月に入って発表されたハイパーカーのBoPは、一定の速度(250km/h)を超えた時に出力制限を受けるという2段階調整となった。これにより最も影響を受けそうなのがフェラーリとランボルギーニで、これでポルシェが有利な立場に立ちそうだ。
今年のル・マン24時間にエントリーしたのは、ハイパーカーが23台、LMP2が16台、そしてLMGT3が23台の計62台。ハイパーカーはTGR(2台)、プジョー(2台)、フェラーリ(3台)、ポルシェ(5台+1台)、キャデラック(1台+2台)、アルピーヌ(2台)、今季より参戦のBMW(2台)、ランボルギーニ(1台+1台)、そしてイソッタ(1台)、9メイクスの23台がエントリー。 オレカシャシー+ギブソンエンジンのワンメイクであるLMP2クラスは16台がエントリーした。 LMGT3クラスは、アストンマーティン、BMW、フェラーリ(+3台)、マクラーレン(+1台)、ランボルギーニ、フォード(+1台)、レクサス=トヨタ、コルベット=GM、ポルシェ各2台に追加の5台を加えた計23台がエントリーしている。
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