【図解】五輪代表選考 群雄割拠レスリングは最速9月にパリ五輪内定
2024年夏に開幕を迎えるパリ五輪。レスリング日本代表は21年の東京五輪で金メダル5個、銀メダル1個、銅メダル1個を獲得し、パリ大会でもメダル量産が期待されています。 群雄割拠のレスリング・パリ五輪代表選考を図解で紹介します。
■最速で“9月に内定”
まずは最速でパリ五輪代表入りが決まるパターン。 国内2つの選考会などで23年9月に行われる世界選手権代表が決まり、その世界選手権でメダルを獲得した選手がパリ五輪代表に内定します。 例えば、女子53キロ級の藤波朱理選手はすでに22年12月の全日本選手権大会(天皇杯)で優勝しているため、23年6月全日本選抜選手権(明治杯)で優勝すれば、9月にセルビアで開催される世界選手権に出場できます。 その世界選手権でメダルを獲得すれば(3位以内に入れば)、“選手本人”がパリ五輪への切符を手に入れることができます。 この世界選手権でメダルを獲得できなかった場合でも、5位に入れば“日本”の出場枠を獲得できます。枠獲得に貢献した選手が23年12月の天皇杯で優勝すればパリ五輪内定、敗れた場合はその天皇杯優勝者とプレーオフを行い、勝者が五輪の切符を勝ち取ることになります。 世界選手権で6位以下だった場合は日本代表としての出場枠が獲得できていないため、12月天皇杯で優勝し、さらにアジアオリンピック予選、もしくは世界オリンピック予選で2位以内に入ることが必須条件となってきます。
■女子注目は―東京五輪無失点で金・須崎優衣&公式戦119連勝・藤波朱理
パリ五輪の注目。まずは国内での混戦が予想される女子フリースタイル。レスリング協会の赤石光生強化本部長は「世界選手権で全部の階級で3位以内に入ってくる可能性が高く、緊張感は高い」と太鼓判を押すほどの実力者ぞろいです。
21年東京五輪では、全試合で無失点かつ、テクニカルフォール勝ちを決め、金メダルを獲得した、50キロ級の須崎優衣選手。2022年から社会人となって練習環境が変わり、「プロとしてレスリングをやっていることへの自覚がさらに強くなった」と話しました。リオ五輪で吉田沙保里さんを破ったヘレン・マルーリス選手とアメリカで練習するなど、より一層磨き上げたレスリングに注目です。