<異世界スーサイド・スクワッド>新ヴィランを相手に、スースクがまさかの大敗北!? ハーレイに新たな因縁も?
ハーレイ・クインやデッドショットといったDCコミックスを代表するヴィラン(悪役)たちで構成される特殊部隊スーサイド・スクワッドが、剣と魔法の異世界で大暴れする「異世界スーサイド・スクワッド」(毎週金曜深夜0:30-1:00ほか、TOKYO MXほか/ABEMA・Prime Video・FOD・Huluほかで配信)。ワーナー ブラザース ジャパンが仕掛ける日本発の完全新作オリジナルアニメで、DCコミックスのキャラと異世界ファンタジーの魅力が味わえる異文化交流なミクスチャー作品。第6話では、新たに登場したヴィランを相手に、完膚なきまでにボロボロにされてしまうスースクの姿が描かれた(以下、ネタバレを含みます) 【写真】大泣きシーンも反響だったハーレイ(ほか、Episode6場面写真) ■新ヴィラン、怪力ワニ男のキラークロックが登場 ドラゴン退治から拠点の砦へと戻ったスーサイド・スクワッド(スースク)だが、そこに待っていたのは新たなヴィランたちだった。エルフの精神を操り、兵士として戦わせるマッドサイエンティストのシンカー(CV:大塚芳忠)と、古代の魔女であるエンチャントレス(CV:伊藤静)、怪力ワニ男のキラークロック(CV:木内太郎)とバトルとなったスースクは、多数のエルフたちによる攻撃に苦戦。さらにシンカーの精神攻撃によって激しく動揺してしまったデッドショット(CV:山口令悟)、ピースメイカー(CV:子安武人)、クレイフェイス(CV:福山潤)の3人は、そのままシンカーの撃った銃弾に倒れてしまう。さらにキング・シャーク(CV:木村昴)はキラークロックとの水中戦に破れ、ハーレイもまたエンチャントレスの攻撃を受けて気絶するなど、スースクは新ヴィランの前に全滅してしまうのだった。 序盤からスースク全滅という衝撃的な展開。これまでどんな不利な状況でも無双してきたスースクだけに、ここまで一方的にやられてしまったのは素直に驚きだ。またシンカーの精神攻撃では、デッドショットたちの弱点が露わになったことにも注目。デッドショットの弱点が「娘」であることは、第1話でのアマンダ・ウォラー(CV:くじら)との問答からも明らかだったが、ピースメイカーとクレイフェイスのふたりの弱点は少し意外だったかもしれない。ピースメイカーはとにかく正義感の強いヴィランであることは知っていたものの、助けられなかった命に対してここまで強く動揺するとは思わなかったし、クレイフェイスはふだんの自信満々な態度とは裏腹に、なにより観客からの嘲笑を恐れているなど、いずれもふだんとのギャップが垣間見えて面白い。また、ハーレイとキング・シャークは、それぞれ正面から戦ったうえで敗北を喫しており、改めて敵の強さが浮き彫りとなったバトルシーンだった。これにはSNSでも「これ敵が強すぎだろ!」、「スースクが全滅…だと!?」などの声が寄せられていた。 ■ハーレイのレアな大泣きシーン! エンチャントレスの攻撃で気絶していたハーレイが目を覚ますと、そこにはシンカーと駆け引きするリック・フラッグ(CV:八代拓)の姿があった。リックがシンカーたちの首に仕込まれた爆弾を爆破すると脅すと、シンカーはそれはハッタリだと言いつつも、万が一のリスクを避けるため、その場から去っていく。さらには、胸に銃弾を受けて死んだかと思われたデッドショットたちは気を失っていただけで、無事に王国に帰還するのだった。 ここではハーレイが意外な一面を見せてくれた。デッドショットたち3人が死んだと思ったハーレイは、リックの前で「みんな、死んじゃった~」と大粒の涙を流しながらギャン泣きしたのだ。これまでも、仲間のことを気遣ったりドラゴンの卵をかばったりなど、人情味に溢れた言動を見せてきたハーレイだけに、仲間の死に泣いても不思議ではないが、それでもこのシーンの泣きっぷりは作画、芝居ともに気合いが入っており、今話のハイライトとなっている。ちなみにデッドショットたちが生きていたのは、シンカーが撃った銃弾に細工が施されていたためで、ほぼ確実にエンチャントレスの仕業だろう。彼女はシンカーとも折り合いが悪そうで、さらに帝国も好きではないと言う謎多き存在。さらに去り際にはハーレイと目を合わせるなど、今後ハーレイにとっても因縁深き相手になりそうで、次の対決が楽しみだ。 ■凹み中のキング・シャークが超ブチ切れ 王国へと帰還したスースクだったが、女王アルドラ(CV:能登麻美子)は、彼らを縛り首の刑に処そうとする。しかし、この処遇に納得のいかないフィオネ(CV:上田麗奈)とセシル(CV:福島潤)は、アルドラに内密でスースクを脱獄させようと画策。敗北したばかりでどこか元気のないスースクだったが、「家族や恋人は、お前たちの帰りを待っているんじゃないのか?」とセシルが発破をかけると、リックも「お前らがそこまで腰ヌケだとは思わなかったな」と盛大に煽る。すると、少しづついつもの元気なスースクへと戻っていくのだった。 終盤の牢獄でのやり取りでは、凹んでいるキング・シャークを巡るやり取りが面白い。デッドショットがキング・シャークを励ますために彼の歯を抜こうとするも失敗、続いてクレイフェイスは歯を抜くことに成功するが、キング・シャークは「痛い」と物凄い形相で睨みつけ、クレイフェイスを追い回す。この一連のシーンでは、ションボリしたり、言われるがままに口を大きく開ける可愛い姿と、そこから一転して凶暴になる姿など、キング・シャークの魅力がたっぷりと詰まっていて、彼のファンにはたまらないシーンだろう。SNSでも「いじけるサメちゃん可愛いw」「そりゃブチ切れるよw」などの声があがっていた。 脱獄計画の発案者であるフィオネは、幼いころに犯した失敗を母から咎めらたことで、それ以来、ずっと母親の言いなりとなったままだった。しかしいつまでもそれではいけないと考え、今回の行動に踏み切ったのだと言う。それを聞いたハーレイは、ただ一言「そう」とだけ言い残し、その場を立ち去るのだった。 最後はフィオネの幼少期に起きた悲劇が描かれた。彼女は、自分が喋った情報によって、結果的に仲の良かった男の子が死んでしまうというトラウマを抱えており、だからこそ今までずっと母親の言いなりだったことが明らかとなった。そんな彼女からすれば、今回の脱獄計画は母親に対してのかつてない反抗であり、どんな結末を迎えるのかは注目だ。またここでもハーレイとの因縁が印象的に描かれており、今後のふたりのドラマからも目が離せない。 ◆文/岡本大介