マカオ、カジノ会員アカウントに不正アクセスして食事券詐取した元従業員の女逮捕
マカオの多くのカジノ施設が航空会社のマイレージ制度と似た会員プログラムを提供しており、入会することでテーブルゲームやスロットマシンでのベット額などに応じてポイントが貯まり、貯まったポイントをホテル宿泊券、食事券、フェリーチケットなどのギフトと交換することができる。 マカオ司法警察局は10月22日、客のカジノ会員アカウントに不正ログインしてポイントを食事券に交換した上、これを転売して不当に利益を得ていたとしてマカオ人の元カジノ施設マーケティング部門勤務の女(30代)を巨額サイバー詐欺罪で逮捕、検察院送致したと発表。 同局によれば、前月(9月)9日、コタイ地区に所在するカジノ施設から、元従業員が在職中に客の会員プログラムのポイントを食事券に交換して利益を得ていた疑いがあるとの通報が寄せられたとのこと。同局による捜査で、この女が職務上の便を利用して今年(2024年)7月8日から同月29日までの間に勤務先のパソコンから会員アカウントへ不正アクセスを繰り返し、システムの不備を突いてポイントを額面350パタカ(日本円換算:約6600円)の食事券97枚をプリントアウトしていたことが判明。女は9月に離職し、施設側が不正に気付き同局へ通報するまでの間に94枚が使われ、被害額は3万2900パタカ(約62.2万円)に上ったという。 その後、同局は10月21日に女を逮捕。女は同局の調べに対し、食事券1枚あたり200パタカ(約3800円)で友人らに転売し、約1万9000パタカ(約35.9万円)を得た上、生活費に充てたなどと説明し、犯行を認めたとした。 マカオではカジノやホテル従業員によるポイント制度に絡む不正がしばしば発生している。