母親を殺害・遺棄したとされる男の裁判員裁判 被告「殺すつもりはなかった」 山形地裁・初公判
さくらんぼテレビ
去年、母親を殺害し、遺体を鶴岡市に遺棄したとされる男の裁判員裁判が山形地裁で始まった。被告は「殺すつもりはなかった」と殺意を否定した。 殺人と死体遺棄の罪に問われているのは、東京・千代田区の会社役員・榎本虎太郎被告(41)。 起訴状などによると、榎本被告は2023年10月、東京・千代田区内にある母親の萬里子さんの自宅で首を絞めつけ、口の中に自分の手を押し込むなどして窒息させ殺害した。 また、自身が経営する鶴岡市の高齢者施設の敷地内へ運び込み、土の中に埋めて遺棄したとされている。 24日、山形地裁で行われた裁判員裁判の初公判で、榎本被告は「母を殺すつもりはなかった、殺意を否定したい」と起訴内容を一部否認した。 冒頭陳述で検察側は、首を絞めつけ、口の中に手を押し込んだ犯行について、人が死に至るとわかって行った行為で「殺意は強かった」と指摘した。 これに対し弁護側は、榎本被告は幼少のころ、萬里子さんから虐待と育児放棄を受け、身勝手な母親にほんろうされてきたと説明。 高齢者施設の売却をめぐる話し合いの中で、「激高した萬里子さんから自身や子どもへの暴言を浴びせられたことで、死亡する危険性も認識できないほど精神的に追い込まれ、発作的に犯行に及んだ」と殺意を否定した。 25日は証人尋問が行われ、判決は7月4日に言い渡される予定。
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