外来植物モクマオウを駆除 大瀬海岸で伐採除去作業 奄美大島
鹿児島県奄美市笠利町宇宿の大瀬海岸で17日、外来種モクマオウの駆除があった。奄美市プロジェクト推進課と奄美大島で環境保全活動に取り組むNPO法人ゆいむすび実行委員会が主催。島内から約50人が参加し、1時間半の作業で約600平方メートルの範囲のモクマオウを取り除いた。 モクマオウはオーストラリアや太平洋諸島、東南アジアに分布する常緑高木。海岸や乾燥地など多様な環境で生育し、成長が早い。日本には明治初期に渡来したとされる。 大瀬海岸付近には1950年代に防風や防潮、砂防のために植えられ、53年に「宇宿防風林碑」が建てられた。宇宿集落の濵崎哲孝区長(72)は「自分たちが子どものころは砂浜だった海岸も、モクマオウが浸食し景色が一変した。継続的に駆除をしていかないといけない」と表情を引き締めた。 参加者は、チェーンソーなどを用いてモクマオウを伐採。幼木も根元から丁寧に引き抜いた。同市名瀬から参加した児童は「20回くらいモクマオウを海岸からトラックまで運んだ。きれいでみんなが来られる海岸にしたい」と話した。 外来種駆除の後は同町のあやまる岬海岸でビーチクリーンを実施。漁具やペットボトル、プラスチックごみなど45リットルのごみ袋24袋分を回収した。