犬虐待事件 パグなど5匹を麻酔なしで帝王切開 「極めて残虐」元販売業者代表に懲役1年・罰金10万円を求刑 被告「傷ついた犬をたくさん出して申し訳ない」 殺傷については無罪主張
犬の虐待事件の裁判です。獣医師の免許がないのに麻酔を使わずに犬に帝王切開をしたなどとして、動物愛護法違反などの罪に問われている元販売業者代表に懲役1年、罰金10万円が求刑されました。
動物愛護法違反の虐待・殺傷の罪などに問われているのは、犬の販売業者の元代表・百瀬耕二被告(62)です。 起訴状などによりますと、百瀬被告は2021年、妊娠していた5匹の犬に対して獣医師の免許がないのに麻酔をせずに帝王切開したほか、8匹の犬に対して狂犬病の予防接種を受けさせなかったとされています。 15日の法廷で、検察側は「不十分な技量で無麻酔で帝王切開を行い、犬に苦痛やストレスを与えた。極めて残虐で悪質な行為で、刑事責任は重大」などとして、懲役1年・罰金10万円を求刑しました。 一方、弁護側は「獣医師から学んだ方法で鎮痛剤を使っており、みだりに傷つけてはいない」などとして、「殺傷の罪」については無罪を主張。虐待や狂犬病の予防接種を受けさせなかった罪については「真摯に反省している」などとして、執行猶予付きの判決を求めました。 法廷で百瀬被告は「犬たちの命を最優先に考えて行動してきた。傷を負った犬をたくさん出してしまって申し訳なく思っている」などと述べました。 判決は5月10日に言い渡されます。