『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』©2022 VHS Forever Inc.All Rights Reserved.

　カナダ映画『I Like Movies（原題）』が、『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』の邦題で12月27日より新宿シネマカリテほかにて全国順次公開されることが決定した。 【写真】チャンドラー・レヴァック監督 　本作は、レンタルDVDが全盛だった2003年のカナダを舞台に、人とうまくやれず行く先々でトラブルを起こす映画好きな高校生を描いた青春コメディ。トロント国際映画祭で激賞され、史上最高のカナダコメディの一本に選出された本作は、2023年のバンクーバー映画批評家協会賞では最優秀カナダ映画賞、最優秀カナダ映画男優賞、最優秀助演男優賞、最優秀カナダ脚本賞の4部門を受賞している。 　脚本・監督を務めたのは、本作が長編デビュー作となるカナダ出身のチャンドラー・レヴァック。これまでにアーティストのMVを数多く手がけ、JUNO賞の受賞歴もある彼女は、短編映画を監督した後、2019年に政府母体の機関であるテレフィルム・カナダが主宰する新興映画製作者向けのプログラム『Talent to Watch』から資金提供を受けて本作を製作。自伝的ストーリーながら女性である監督自身とあえて性別を変え、少年を主人公にすることに挑戦した。 　カナダの田舎町で暮らすローレンスは映画が生きがいの高校生。社交性がなく周囲の人々とうまく付き合えない彼の願いは、ニューヨーク大学でトッド・ソロンズから映画を学ぶこと。唯一の友達マットと毎日つるみながらも、大学で生活を一新することを夢見ている。ローレンスは高額な学費を貯めるため、地元のビデオ店「Sequels」でアルバイトを始め、そこで、かつて女優を目指していた店長アラナなどさまざまな人と出会い、不思議な友情を育む。しかし、ローレンスは自分の将来に対する不安から、大事な人を決定的に傷つけてしまい……。 　社会と折り合いをつけられず、思ったままを口にして周囲を傷つけてしまう主人公の少年ローレンスを演じたのは、カナダ出身の若手俳優でラッパーとしても活動しているアイザイア・レティネン。 　そして、ローレンスがアルバイトを始めるレンタルビデオ店の店長で、問題だらけの彼とふとしたことから奇妙な友情を育んでいくキーパーソン、アラナ役にはトロント出身のロミーナ・ドゥーゴ、夫の死後、ローレンスと2人きりで暮らし、ときに言い争いながらも深い愛情でサポートする母親役にはクリスタ・ブリッジス、大学生になったら生活を一新したいと考えているローレンスに、あくまで“仮”の友達だと言われてしまう相棒マット役には、パーシー・ハインズ・ホワイトがキャストに名を連ねた。また、マットは、毎週末をローレンスと2人きりで過ごし、コメデイ番組『SNL（サタデーナイトライフ）』を愛するオタク友達という役どころとなっている。 　あわせて公開されたティザービジュアルでは、地元のビデオ店「Sequels」で足を組んで座る主人公・ローレンス（アイザイア・レティネン）の姿が捉えられている。