札幌のスキー場、アジア客取り込みへ本腰 施設のリニューアル計画続々 夜景や「食」PR強化
札幌市内のスキー場がアジア各国から訪れる観光客の取り込みを本格化させている。施設更新でスキー初心者もスノーリゾートを楽しんでもらいやすい環境を整える。「昼はスキー、夜は飲食や夜景」などと、道都の中心部が近い〝地の利〟を売りに、ニセコと違った魅力を打ち出す。 「山頂の景色を堪能するためだけにゴンドラを利用する人が増えている。ここにいるだけで楽しい空間をつくる」。札幌国際スキー場(南区)を運営する札幌リゾート開発公社の熊谷淳社長はこう話す。 外国人客の割合が昨年度1割を超えた同スキー場は来年2月、旧ゴンドラ駅舎を全面改修して、祭りのやぐらなど「和」を感じられる内装のラウンジを新設。シメパフェ、海鮮丼などを提供し、イスラム教徒の礼拝室も設ける。 札幌藻岩山スキー場(南区)も2027年度、スキーを履いたまま登るスノーエスカレーターを設置。同じ山にある札幌もいわ山ロープウェイ中腹駅と結び、利用客にスキーを貸し出す。夜景を楽しむほか、中心部から路面電車(市電)を利用しスキーに出かけることも可能になる。来年度にはスノーボード滑走も解禁する。