ビビオ、最新作『PHANTOM BRICKWORKS (LPII)』を発表 自ら撮影のトレーラーも公開
イギリスの音楽家 / プロデューサーであるスティーヴン・ジェイムス・ウィルキンソンことビビオ(Bibio)が、2017年作『Phantom Brickworks』に続くアンビエント/ドローン・アルバム『PHANTOM BRICKWORKS (LPII)』を11月22日(金)にリリース。あわせて、ビビオ自らが撮影したトレーラー映像と1stシングル「DINORWIC」が公開されています。 “場所”をコンセプトに9つの楽曲をまとめた『PHANTOM BRICKWORKS』は、自然や風景、そして産業の残影が漂う場所から着想を得た作品で、スティーヴンがイギリス各地の衰退していく遺跡を訪れ、それらに残る人間の痕跡を探りながら創り上げたもの。 スティーヴンは「人間は、場所に漂う空気や雰囲気にとても敏感だ。その場所が持つ歴史的背景を知ることで、それらは強まったり、劇的に変化する。何かしらの形で、音や声まで聞こえる場合もある。その場所には、きっと伝えたい想いがあるんだと思う」と説明し、「2017年に『PHANTOM BRICKWORKS』をリリースして以来、これがずっと継続できるプロジェクトであることに気づいたんだ。『PHANTOM BRICKWORKS』の要素は他のアルバムにも徐々に染み込んできているけど、このプロジェクトは独自の存在でもあると思ったんだ」と続けて話しています。 10曲のアンビエント/ドローン楽曲を収めた『PHANTOM BRICKWORKS (LPII)』では、新たな場所に焦点を当てています。中には自然の風景に大きな傷跡を残した興味深い場所もあれば、地元の記憶や古い映像、写真の中にしか残っていない場所も。一部は人目に触れずに沈んでしまい、また一部は伝説や物語としてのみ存在する場所もあります。即興で重ねられたピアノやバリトンギターのループの下には、労働者たちの生活の痕跡がかすかに聞こえ、自然がすべてを覆い隠してしまうことが暗示されています。 [コメント] 最初の『PHANTOM BRICKWORKS』アルバムを発表した際に、そこで起きたことが、その場所に意味をもたらすことがあると話した。この考察は新作でも続いているんだ。今回のアルバムもほとんど即興で作られていて、以前のテクニックを使いつつも、このアルバム独自の新しい手法も取り入れている。音楽的にも場所の選定においても、馴染みのある領域を再び訪れてみた。北ウェールズが重要な役割を果たしているけど、今回はさらに広がり、歴史的な場所にも足を踏み入れてみた。世代を超えて語り継がれる物語は、時にその場所をより鮮明に描くことがあるんだ。 ――Stephen James Wilkinson (Bibio) Photo by Richard Roberts