【山口】下関市の火の山ロープウェイ 66年間の営業が一旦終了 最終日は多くの人が別れを惜しむ
山口朝日放送
【ロープウェイのアナウンス】 「本日、ゴンドラがラストの1日となりました。みなさまの思いをこのシールに書いていただいておりました。」 ゴンドラ内には、名残りを惜しむ声や感謝の気持ちを伝えるメッセージが所狭しと並びます。車窓からは関門橋や関門海峡といった絶景が広がっていました。 1958年開業の火の山ロープウェイは、毎年3月から11月まで運行されてきました。 春には桜やチューリップを求めて多くの人が訪れます。 今のゴンドラは1978年から使われています。これまでに約1350万人が利用してきました。 今回、火の山一帯の再編整備事業でロープウェイもリニューアルされるため、今のロープウェイとは10日でお別れです。今では国内にほとんど残っていないという手動運転のロープウェイを操作するのは、高校卒業から30年間、火の山ロープウェイ一筋の古澤卓巳さんです。 【火の山ロープウェイ 古澤卓巳さん】 「楽しい思い出が心の中に残ってくれれば、運転してた方としてはうれしいですね。新しくなるとはいえ、このロープウェイを忘れてほしくないですね。」 午後5時前、市民らに見送られながら最終便が出発しました。開業から66年。先輩たちからのバトンを引き継ぎ「無事故営業」をやり遂げました。 【火の山ロープウェイ 古澤卓巳さん】 「一番はやっぱり無事故で終われたのでホッとしたのとうれしさと、あとはもう動くことがないさみしさと、なんかいろいろですね。66年前の機械があったりするので、壊れなくて、よかったなあ。今まで働いてくれた機械に、ありがとうって言いたいですね。」 多くの人たちに支えられたきた火の山ロープウェイ。惜しまれながら66年の歴史に、一旦幕をおろしました。