競輪グランプリレーサーが7月からA級降格「やめないよな?」先輩から受けた問いの答え
後期はA級生活、甘くないことは重々承知
さて、7月から私はA級に降級します。今はA級のレースを見て分析し、色々と準備をしています。 その中で今まで使っていたフレームではなく、サイズも変えたフレームを作っています。練習の内容も今の自分の体と相談しながら、新しいトレーニングが確立されてきました。すぐには結果には結びつかないかもしれませんが、一つずつ積み上げていきたいと思います。
途中で休止していたデッドリフトのセット数も重量は変わりましたが、9,000セットを超えました。目標である1万セットを達成する頃には、結果に繋がることを信じて続けています。 もちろんA級戦が甘くないことは重々承知していて、不安もあります。ですが今の状況が続いてもなかなか勝てないことはわかっている中で、この降級はひとつの“新しいスタート”になると、前向きに受け止めています。
「やめないよな?」他地区の先輩からの問いに…
先日、レースで加倉正義さんに会いました。レースを終えて野次を浴びながら検車場に戻ってきた私に、いつも優しい加倉さんは「(選手を)やめないよな?」と聞いてきました。私のA級降級を知って、声をかけてくれたのだと思います。 私は「やめません」と答えました。車券を買ってくれたお客さんに応えられないことはもちろん悔しいですが、今の私の気持ちは野次を浴びてなお燃えています。まだ諦めたくない、そういう気持ちを加倉さんに伝えました。 加倉さんは「それならよかった」と言ってくれました。小野俊之君が膝のケガで苦しんでいたときも、同じことを聞いたのだそうです。やはりケガを経験した人にしかわからない苦しみはあると思います。ですが、それを言い訳にしても状況は変わりません。 いつかすべての選手に訪れる“辞めどき”。良いうちに身を引く美学もあります。でもボロボロになりながら頑張るのもまた、美学だと思っています。今は、状態が良くても悪くても自分と向き合ってやることをやるだけ。必ず勝ちパターンを掴んで結果を出し、支えてくれた人に恩返ししたいです。