競輪グランプリレーサーが7月からA級降格「やめないよな?」先輩から受けた問いの答え
netkeirin連載コラム『不屈の男・金子貴志の奮闘記~40代の挑戦~』
netkeirinをご覧の皆さんこんにちは、金子貴志です。初夏の陽気になり、外に出るのが楽しくなる季節になりました。 今回は日本選手権で優勝した平原康多君について、日本競輪選手養成所127回生として入学した弟子の花田雄飛君と125期としてデビューしたばかりの高野信元君の激励会、そして来期に向けてのことを書きます。
勇気をもらった平原康多の復活V
まずは平原君、念願のダービー優勝本当におめでとうございます。18回目の挑戦でつかんだ日本一。表彰式では涙が浮かんでいるように見えました。 祝福のメールを送ったら「諦めずにやってきて本当に良かったです」と返事がありました。度重なる落車で最近は、満足いくパフォーマンスができず苦しかったと思います。しかし、それを乗り越えての復活V、その言葉から重みを感じました。 私自身も腰の不調でこの1年は一度も勝てず、苦しい思いをしていました。ですが平原君が“諦めなければ叶う”ということを証明してくれて、勇気をもらいました。きっと多くの競輪ファンの方も平原君の姿に励まされたのではないでしょうか。グランドスラムがかかるオールスターも楽しみです。
未来の豊橋を背負う若手の門出
さて、先日私の弟子の花田雄飛君の養成所入所祝いと、高野信元君のデビュー祝いを兼ねた食事会をしました。もちろん、焼き肉です(笑)。二人の門出を祝う会に、山田二三補さんや島野浩司さんなど、多くの仲間が参加してくれました。 以前のコラムに書きましたが、花田君は一度受験に失敗してその悔しさをバネに合格しました。リベンジにかけた1年、本当によく頑張ったと思います。挨拶に来てくれたご両親の喜ぶ顔を見て、私もホッとしました。彼はすっかり凛々しい表情で、1年前の涙が懐かしく感じました。「強くなって帰ってきます」と頼もしい言葉を残し養成所に向かいました。 先日豊橋からデビューした高野君は野球エリートで、プロ入りも期待されていました。しかしドラフト会議で指名漏れの屈辱を味わい、競輪界に飛び込んできました。野球仕込みの身体能力の高さは言うまでもありません。気持ちも強く、競輪に取り組む姿勢も素晴らしい、大型新人です。 先にデビューした高野君、1年遅れを取ったけれどこれから追いかける花田君。これから二人で豊橋を盛り上げていってもらいたいです。私も若い二人からパワーをもらいました。私もまだまだ諦めずに頑張ります。